仕事終わり、いつもの月極駐車場に戻った瞬間――脳が一回フリーズした。
「え?……私の車、どこ停めるの?」って。
目の前に、知らない車。しかも堂々と、私の契約区画ど真ん中。
白線の中にピッタリ収まってるのがまた腹立つ。
こっちは帰宅して一息つきたいだけなのに、いきなり“トラブルガチャ”回させないでほしい。
仕方なく私は自分の車を斜めに入れて、ギリギリで停めた。
車頭が相手のバンパーにほぼキス。
ちょっとでも相手が動いたら「コツン」でアウト。
周りから見たら、私が詰め寄ってるみたいで嫌だった。
いや違う、詰められてるのはこっち。
まず車内を確認。ダッシュボードに連絡先メモ……なし。
ワイパーに紙……なし。
「すぐ戻ります」的な最低限の礼儀すらない。
この時点で、私の心の中の口が悪い自分が起き上がる。
“人の月極を使うなら、せめて置き手紙くらい残せ。人間として。”
周りを見ると、近くで工事の音。
ガンガン、ゴンゴン。
作業員さんっぽい人が行き来してる。
でも誰もこっちを見ない。見えてないフリ。
あの空気、分かる?
「面倒に巻き込まれたくない」っていう、あの透明な壁。
…うん、分かった。
ここで感情を爆発させたら、相手の土俵に乗るだけ。
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