「高3の娘が“彼氏と1泊旅行に行く”と言い出した。」
卒業旅行だと言うけれど、相手は友達ではなく彼氏。しかもその彼氏、以前「娘の匂いがついた制服を貸してほしい」と言ってきた子だった。さすがにおかしいと思い学校経由で親に連絡すると、相手の母親から返ってきた言葉がこれだった。
「えっ、結婚するまでS◯Xはダメですか?」
私は一瞬言葉を失った。でもすぐに言った。
「うちの娘をそういう目的で近づけないでください。そんな家庭とは付き合わせません。」
――ここからが、今回の話だ。
ある日の夕食後、娘が何気ない顔で言った。
「ママ、卒業旅行行きたいんだけど。」
「いいよ。友達と?」
そう聞いた瞬間、娘は少し言いづらそうに続けた。
「…彼氏と。」
私は箸を止めた。
「泊まり?」
娘はうなずいた。
「1泊だけ。」
その瞬間、私ははっきり言った。
「高校生だから泊まりはダメ。」
娘はすぐに言い返してきた。
「えー、友達のところも彼氏と1泊で行くよ。」
私は落ち着いて聞いた。
「その子の親はOKしてるの?」
すると娘は少し苛立ったように言った。
「そんなこと言うのママだけだよ。」
私は思わず苦笑した。
「ママは昭和の人間だからね。」
すると娘は少し黙ってから言った。
「じゃあ彼氏に断るよ。」
その言い方が少し拗ねたようで、胸が少し痛んだ。
でも、どうしても簡単にOKする気にはなれなかった。
というのも、私はその彼氏にずっと違和感を感じていたからだ。
娘とその子は同じ部活で知り合った。
最初は普通の高校生カップルだと思っていた。
けれど、付き合い始めた頃から娘の話に違和感があった。
公園で会うと、やたらと体を触ってきたり、キスをしてきたりするらしい。
それだけなら若いカップルの話で済むのかもしれない。
でも、その後に送られてくるメッセージが気になった。
「今日の顔すごくよかった。」
「触ったときの感じが忘れられない。」
そんな内容ばかりだったという。
そしてある日、娘が困った顔で言った。
「彼、家に来たいって言ってる。」
私はその時、たまたま仕事で家を空ける予定だった。
だから私は言った。
「じゃあ、一度ちゃんと会いたいって伝えて。」
娘の彼氏に会うのは、親として普通のことだと思ったからだ。
ところが返ってきた言葉は、あまりにもおかしかった。
「スマホの電池がない。」
そして続けて言ったという。
「結婚するわけじゃないのに、なんで親に会わなきゃいけないの?」
その時点で、私はかなり嫌な予感がしていた。
そして決定的だったのが、あの出来事だ。
娘がある日言った。
「彼が制服貸してって言うの。」
「匂いがついてるやつがいいって。」
私は言葉を失った。
さすがにおかしいと思い、学校を通して相手の親に連絡してもらった。
すると相手の母親から返ってきた言葉が、あの言葉だった。
「えっ、結婚するまでS◯Xはダメですか?」
私は本当に驚いた。
話が通じない。
そう思った。
娘の高校は私立で、特進コースは偏差値64くらい。
下のコースは45くらいまである。
同じ学校でも、偏差値が20違うとここまで価値観が違うのかと本気で思った。
もちろん偏差値だけで人を判断するつもりはない。
でも、あの会話で価値観の違いははっきりした。
だから私は娘に言った。
「高校生のうちは泊まりはダメ。」
「もし旅行に行きたいなら、進学してから。」
「自分でアルバイトしてお金を貯めて、そのお金で行きなさい。」
娘はしばらく黙っていた。
そして小さく言った。
「…わかった。」
少し不満そうだったけれど、それ以上は何も言わなかった。
もしかしたら、私は古い考えなのかもしれない。
でも、親として守りたい線がある。
高校生はまだ親の保護の中にいる。
卒業旅行という言葉を聞いたとき、私はふと思った。
私が思っていた卒業旅行は、友達同士で行くものだった。
同性のグループで行って、思い出を作る旅行。
彼氏彼女で行く旅行は、少なくとも私の感覚では「卒業旅行」ではない。
もちろん時代は変わっている。
でも、それでも思う。
親として「ここまではダメ」と言う線は必要だ。
私は間違っていますか。
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