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夫が10歳の息子に25サイズの子供靴を買ってきた。私は笑えなかった。
2026/06/08

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五年ぶりに、夫が長女に靴を買ってきた。 長女は十歳。 普段は 36 サイズの靴を履いている。

ところが夫が持ち帰ってきたのは、25 サイズの幼児用シューズだった。

夫は箱を開けながら笑った。 「見てくれよ。店がサイズを間違えて送ってきたんだ。」

そして親戚や知人に写真を送り、この出来事を笑い話にしていた。

私はその様子を見ながら言った。 「そうなんだ。店が間違えたのね。」

するとネットで見た意見が頭をよぎった。 「スクリーンショットは加工できる。注文履歴そのものを見た方がいい。」

私は真相を確かめることにした。

その日の夜、次女が義母に電話をかけた。 「おばあちゃん見て! お父さんが買った靴、サイズが全然違ってる! 面白いでしょ?」

写真を送信した時刻は夜 10 時 20 分だった。

しばらくして私は商品ページを探し出し、強い違和感を覚えた。

子ども用の靴には幼児向けと学童向けの二種類がある。 幼児向けは最大でも 28 サイズ程度。 学童向けは 30 サイズ前後から展開されている。 しかも一つのモデルで全サイズを取り扱う店はほとんどない。

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私はさらに調べを進めた。 この靴はすでに販売終了になっていた。 過去の商品データも確認したところ、何度見ても結果は同じ。 このデザインの靴には、そもそも 37 サイズが存在しなかった。

私はスマホの画面を見つめながら呟いた。 「皆さん、これをどう思います?」

その数日後。 次女が部屋で宿題をしていた時、隣の部屋から義母の電話の声が漏れてきた。 「あの人の娘は 27 サイズなのに、夫はわざと 37 サイズで注文したって言い張ってる。」 「みんなで口裏を合わせれば、問題ない。」

次女は聞いた内容をそのまま私に伝えてくれた。 私は黙って話を聞き、何も言わなかった。

そして後日、私は例の場所へ向かった。 玄関の前に立ち、呼び鈴を押した。

扉が開く。 私は笑みを浮かべて言った。 「皆さんに一つの笑い話を聞かせに来ました。」

その場にいた人たちが一斉にこちらを見る。 私は続けた。 「うちの夫が、十歳で 36 サイズを履く長女に、25 サイズの幼児用シューズを買ったんです。」 「本人によれば、店がサイズを間違えて発送したそうですよ。

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部屋の空気が一気に静まり返った。

すると相手の女性が慌てて言った。 「どうしてここに来たんですか? 家で待っていてくれればよかったのに。」

私はその女性をじっと見つめた。 「やっと直接会うことができましたね。」

そして周囲の人に向かって言った。 「ちょうどいい機会です。 購入履歴を見せてください。」 「スクリーンショットではなく、生の注文履歴を見せてください。」

義母が急いで口を挟んだ。

「誤解から揉め事を起こすのはよくないわ。」 「うちの息子は根が真面目な人なんだから。」

私は冷めた笑いを浮かべた。 「そうですか。」 「ところで、まだ話し足りないことがあります。」

全員の視線が私に集中する。 私は落ち着いて話し出した。 「うちの長女は 36 サイズ。 届いた靴は 25 サイズの幼児用です。」

私は再び相手の女性を見た。 「あなたの娘さんは普段 27 サイズを履いている。 なのに夫は 37 サイズで注文していた。」

室内はしんと静まり、誰も言葉を発さない。

私は続けた。 「これは単なるサイズの間違いじゃありません。」 「二人の娘のために、別々の靴を別の住所に発注しただけのことです。 わざと嘘をついて、店のせいにしようとしただけです。」

夫は顔色を青く変えて怒鳴った。 「お、お前、何を根拠にそんなことを言ってるんだ!」

私はカバンから注文関連の書類を取り出した。 「根拠はここにあります。 ずっと店の発送ミスだと言い張っていましたよね?」

夫は唇を閉ざし、黙り込んだ。 私は注文情報をゆっくり読み上げた。

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「配送先は○○マンション 3 号棟 1502 号室。」

その場は完全に静まり返った。 私はゆっくり顔を上げた。 「ここは私たちの住んでいる家ではありません。」

夫も、義母も、相手の女性も、誰も一言も話せなかった。

私は書類をカバンにしまい、静かに言った。 「最初は私も、本当にただの笑い話だと思っていました。」 「でも違いました。 家族全員で一つの嘘を作り上げ、私をだまそうとしていたのですから。」

私は玄関へ向かい、最後に振り返った。 「本当に笑い話なら、まだよかった。」 「でもこれは笑い話じゃない。 ただただ気持ちが悪いだけです。」

言い終えると、私はその場を立ち去った。

些細な過ちは、不注意から生まれることがある。 しかし、この世には最初から『過ち』を装った行いも存在する。 それは、最初から悪意を持って行動した証拠に他ならない。

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