「頼んでいない荷物に、母が14,069円払っていた。」
その言葉を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になった。
送り主の名前は
林田達也。
見たことも聞いたこともない名前だった。
しかもそれは――
代引きの荷物。
つまり、受け取る時にお金を払う仕組みだった。
最初に配達員が来たのは三日前の夕方。
インターホンが鳴り、玄関を開けると
郵便の配達員が小さな箱を持って立っていた。
「代引きで14,069円になります」
その瞬間、違和感が走った。
注文した覚えはない。
送り主の名前も知らない。
私はその場ではっきり言った。
「受け取り拒否します。」
配達員は少し困った顔をしたが
「あ、わかりました」
と言って荷物を持って帰った。
その時、私はそれで終わったと思っていた。
二日後。
仕事から帰ると、母が言った。
「今日ね、郵便の荷物届いたから受け取っておいたよ。」
テーブルの上には、あの箱が置いてあった。
嫌な予感がして、すぐ送り状を見た。
送り主の名前。
林田達也。
同じだった。
私は思わず叫んだ。
「これ頼んでない荷物だよ!」
母は一瞬で青ざめた。
「え……?でも代引きだったから……」
そして小さく言った。
「14,069円払っちゃった。」
私はすぐ郵便局に電話した。
事情を説明すると、担当者はしばらく黙ってから言った。
「確認しますのでお待ちください」
数分後、戻ってきた声は少し重かった。
「申し訳ありません……
こちらの処理ミスでした。」
私は聞き返した。
「処理ミス?」
担当者は説明した。
本来、私が受け取り拒否した時点で
その荷物は送り主に返送されるはずだった。
でも――
郵便局側が拒否処理を忘れていた。
さらに、誰かが追跡番号で再配達依頼を出し
そのまま再配達されたらしい。
つまり
完全に郵便局のミスだった。
私は少し安心して言った。
「じゃあ返金できますよね?」
すると担当者は言った。
「……申し訳ありません。
一度お支払いされたお金は返金できません。」
一瞬、意味がわからなかった。
「え?」
「規則上、そうなっています」
私は納得できなかった。
「でも郵便局のミスですよね?」
すると次に出てきた言葉は、さらに信じられなかった。
「それは配達員のミスなので、
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
引用元:,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]