宗教の勧誘って、どうしていつも決まって二人なのだろう。
そう思ったのは、日曜の昼下がりだった。
洗濯物を干し終えて、ようやく熱いお茶を淹れた瞬間。
ピンポーン。
玄関のチャイムが鳴った。
宅配なら嬉しい。
回覧板ならまだいい。
でも、インターホンに映ったのは、見知らぬ女性二人だった。
一人は落ち着いた年配の女性。
もう一人は、少し緊張した顔の若い女性。
手には薄い冊子。
ああ、来た。
私は湯のみを置いた。
お茶の湯気だけが、やけに平和そうに上がっていた。
「少しだけお時間よろしいですか」
年配の女性が、柔らかい声で言った。
柔らかい。
でも、退く気はなさそうな柔らかさだった。
私はドアチェーンをかけたまま、少しだけ扉を開けた。
「今、手が離せなくて」
そう言うと、若い女性がすぐに冊子を差し出した。
「読むだけでも」
その一歩が早い。
まるで練習してきた動きだった。
私は受け取らなかった。
すると年配の女性が、すかさず微笑む。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください