付き合ってまだ一週間。
正直、浮かれていました。
彼女は背が高くて、脚が細くて、本当にきれいだった。
会うたびに私は言っていました。
「その脚、本当にきれいだね。」
「モデルみたい。」
「全身で一番好きなのは、その脚かもしれない。」
彼女は照れながら笑っていて、私も「いい人と付き合えたな」と思っていました。
でも、その考えは電車で一瞬で変わりました。
二人で座っていると、彼女は突然、
「脚疲れた〜。」
と言って、何のためらいもなく靴を履いたまま足を向かい側の座席に乗せたのです。
私は思わず、
「ちょっと、それ座席だよ。」
と声をかけました。
すると彼女は笑いながら、
「誰も座ってないじゃん。」
「細かいこと気にしすぎ。」
と一言。
その瞬間、近くに立っていた年配の女性が、その席を見て座るのをためらいました。
座席には、彼女の靴底。
毎日何百人も使う公共の席に、平気で靴を乗せる。
しかも、それを注意されても悪びれる様子すらない。
私は急に恥ずかしくなりました。
さっきまで「一番きれい」と思っていた脚が、急に汚く見えたんです。
私は立ち上がって言いました。
「脚はきれいかもしれない。」
彼女は少し得意そうに笑いました。
でも私は続けました。
「その靴底も汚いけど、それ以上に、その行動のほうが汚い。」
彼女の笑顔が消えました。
私はそのまま別の車両へ移り、その日は何も話さず帰宅しました。
家に着いてから、私は彼女に連絡しました。
「ごめん。別れよう。」
彼女は驚いて、
「こんなことで?」
と返してきました。
私は最後にこう送りました。
「僕が探しているのは、脚がきれいな彼女じゃない。」
「一緒に人生を歩きたいのは、心がきれいな妻になれる人なんだ。」
それ以来、彼女から連絡はありません。
でも、私は後悔していません。
見た目の美しさは目に入る。
でも、本当の美しさは、誰も見ていない場所での振る舞いに表れるのだと思います。
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