新築の家に引っ越してから数日、私は気づいた。
隣の室外機が、どう考えてもヤバい位置に設置されていることに。
家の前の駐車スペースに車を停めると、わずか15センチしか通路が残らない。
子どもも通る。大人も通る。ほんの少しでもぶつければ、事故になる距離。
しかも、隣家の植物も考慮した上で設置を変更した我が家の計画を思い出すと、怒りがこみ上げてきた。
「こんなこと、許されるのか…?」
知り合いの不動産屋にも相談した。
「ひどいね、これ」と、苦笑混じりに言われた。
電気工事士の友人も首を振る。
「これ、安全面でも問題。施工会社、どう責任取るんだ?」
意を決して施工会社に問い合わせた。
返ってきた答えは決まり文句だった。
「こちらに非はございません。設置位置は仕様通りですので、対応できません」
言葉を失った。
いや、正確には、腹の底からむかついた。
通れない場所に室外機を置くことが仕様って、本当にそれでいいのか?
子どもも通るんだぞ。車もギリギリだぞ。
昼間、私は車の後ろで頭を抱えていた。
隣の室外機を見ながら、ふと我が家の設計図を確認する。
我が家は追加料金を払って、植物や通路のことを考慮して設置場所を変えてもらった。
「折半で移動すればいい」と施工側は言う。
でも、絶対に無理だ。私だけ負担するのは納得できない。
その日の夜、庭に出てみると、隣の室外機が赤いライトに照らされ、異様な存在感を放っていた。
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