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「3番でも4番でもない所に斜め駐車」区画図まである駐車場で白いレンタカーが堂々と通路を塞ぎ、写真を撮って管理会社に連絡した話
2026/06/09

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昼過ぎ、用事を済ませるためにコインパーキングへ入ろうとした。

場所は駅前に近い、わりと狭い駐車場。

看板には大きく「二十四時間」「昼間最大千二百円」と書かれている。

料金はまあ普通。

問題は料金ではなかった。

入口に差しかかった瞬間、私は思わずブレーキを踏んだ。

白いミニバンが、ものすごい角度で停まっていた。

最初は、出庫途中なのかと思った。

運転手が切り返している最中で、たまたま斜めになっているだけ。

そう思いたかった。

でも、違った。

エンジン音はしない。

人も乗っていない。

堂々と駐車済みだった。

しかも、その停め方がすごい。

三番の区画に入っているようで、入っていない。

三番と四番の間をまたぐように、斜めに突っ込んでいる。

前は通路にはみ出し、後ろは隣の車に圧をかけている。

まるで「私は白線という概念を知らない車です」と自己紹介しているようだった。

私は車内で固まった。

「いや、流石にこれはない」

声が漏れた。

駐車が苦手な人はいる。

初めての場所で焦ることもある。

レンタカーなら車幅が分からないのも、まあ少しは分かる。

でも、これはその次元ではない。

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枠に入らないのではなく、枠というルールを一度も読んでいない。

パズルのピースを箱の上に置いて「完成です」と言っているような停め方だった。

私は降りて確認した。

白線はちゃんと見える。

番号も見える。

区画も狭いが、普通に停めようと思えば停められる。

隣には軽自動車も停まっている。

奥にも空きがある。

つまり、駐車場側の問題ではない。

完全にドライバー側の作品だった。

近くを通った人も、ちらっと見て苦笑いしていた。

そりゃ見る。

車に興味がなくても見る。

これはもう、交通マナーではなく現代アートだ。

タイトルをつけるなら、

「白線への反抗」

である。

ただ、笑っていられるのは最初だけだった。

この停め方をされると、周りが困る。

三番に停めたい人は使えない。

四番に停める人も怖い。

通路を通る車も気を使う。

隣の車が出る時も、ハンドル操作に神経を使う。

本人は「ちょっとだけ」のつもりかもしれない。

でも、そのちょっとの雑さで、周囲全員の難易度が上がる。

駐車場が急に上級者コースになる。

しかも車はレンタカーらしかった。

だから余計に思った。

これだからレンタカーは、なんて言われても仕方ないよ。

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もちろん、レンタカー利用者がみんな悪いわけではない。

丁寧に運転している人も多い。

旅行先で慎重に駐車している人もいる。

でも、こういう一台が目立つ。

そして全体の印象を一気に悪くする。

看板には区画図まで描いてあった。

一番、二番、三番、四番、五番、六番。

実に分かりやすい。

小学生の算数より親切だ。

それなのに、三番と三・四番の境界に斜め。

どこをどう解釈したら、その答えになるのか。

私はしばらく考えた。

もしかして、本人の中では完璧だったのか。

「よし、停められた」と思って車を降りたのか。

だとしたら怖い。

運転技術より先に、自己採点が甘すぎる。

もしかして急いでいたのか。

それならなおさら、停め直すべきだった。

急いでいる時ほど、他人に迷惑を残していく。

時間がないのは分かる。

でも、白線を無視する理由にはならない。

私は管理先へ連絡しようか迷った。

こういう時、こちらが何かするのも面倒だ。

でも、放置すれば次に入ってくる人がまた困る。

結局、写真だけ撮って、その日は別の場所に停めた。

用事の前に、余計なストレスを一つ追加された気分だった。

歩きながら振り返ると、白いミニバンはまだ斜めのままだった。

堂々としている。

悪気の有無は分からない。

でも、迷惑は確実にそこにあった。

駐車場の白線は飾りではない。

枠はおすすめ表示ではない。

「できればこの辺にどうぞ」ではなく、「ここに収めてください」という最低限の約束だ。

それを無視すると、ただの駐車が周囲への攻撃になる。

帰り道、私はもう一度その車を思い出して笑った。

いや、笑うしかなかった。

あの角度で停められる勇気があるなら、逆にもう一度教習所で縦列駐車からやり直してほしい。

レンタカーを借りる前に必要なのは、観光計画ではない。

まず、白線を信じる心だ。

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