義父母のアポなし訪問は、結婚してからずっと続いていた。
最初は、私も笑って受け流していた。
「孫に会いたいんだろうな」
「悪気はないんだろうな」
そう思おうとした。
でも、十一年も続くと、さすがに笑えなくなる。
連絡なしで突然来る。
インターホンを押すだけならまだいい。
開けるまでドアを叩く。
そして大きな声で、
「じじばばだよーーーーー!」
近所に響く声。
玄関の向こうで、こちらの都合など存在しないみたいに待っている。
子どもが昼寝していても。
私が体調を崩していても。
家の中が散らかっていても。
お構いなし。
夫には何度も言ってもらっていた。
「来る前に連絡して」
「急に来られると困る」
「子どもの予定もあるから」
義父母はそのたびに、分かったような顔をする。
でも、連絡が来たことは一度もなかった。
ゼロ。
見事なまでにゼロ。
ここまで来ると、もはや忘れているのではなく、聞く気がないのだと思う。
そして、あの日。
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