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「私の席に“結料泥棒”と書かれたマスクが置かれていた」職場の陰湿すぎる嫌がらせに、私は触らず撮影して労基へ出す証拠集めを始めた話
2026/06/24

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朝、会社に着いた瞬間から、嫌な予感がした。

いつもなら、ただの月曜の空気だった。

コピー機の音。

誰かの咳払い。

キーボードを叩く乾いた音。

私はいつものように席へ向かった。

そして、足が止まった。

机の上に、白いマスクが一枚置かれていた。

最初は落とし物かと思った。

でも違った。

マスクの表面に、黒い太い字でこう書かれていた。

「給料泥棒」

一瞬、視界が止まった。

給料泥棒。

その四文字だけが、やけに大きく見えた。

誰かが私の席に置いた。

私に見せるために。

私を傷つけるために。

朝の静かなオフィスで、私だけがその言葉に刺されていた。

指先が冷たくなる。

心臓が変な音を立てる。

怒りより先に、気持ち悪さが来た。

誰がやったのか。

すぐに頭に浮かんだ。

恐らく、例の上司だ。

でも、証拠はない。

だから断言はできない。

そこがまた腹立たしい。

直接言う勇気はない。

けれど、人の机には物を置く。

陰湿さだけは一人前。

以前から、その上司は私にだけ妙に当たりが強かった。

「最近、成果出てる?」

「それ、何時間かけたの?」

「給料分くらい働いてよ」

冗談のように言う。

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でも目は笑っていない。

周りに人がいる時だけ、軽い口調で刺してくる。

私が黙ると、満足そうに笑う。

反論すれば、

「そんなつもりじゃない」
「冗談も通じないの?」

そう逃げる。

だから私は、今まで何度も飲み込んできた。

でも今回は違う。

言葉ではなく、物だ。

しかも、文字まで残っている。

私はマスクに触れなかった。

まずスマホを出した。

机全体を撮った。

マスクのアップを撮った。

時間が分かるように、パソコン画面と一緒に撮った。

自分の席だと分かる角度でも撮った。

手は震えていた。

でも、頭は冷えていた。

ここで怒鳴ったら負けだ。

犯人探しを始めたら、向こうは逃げる。

「知らない」
「誰かの悪ふざけじゃない?」
「証拠あるの?」

そう言われるのが目に見えている。

だから私は黙って記録した。

その四文字を、証拠として残した。

給料泥棒。

よくもまあ、人の机にそんな言葉を置けたものだ。

私は毎日出勤している。

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仕事もしている。

ミスがあれば謝る。

分からないことは確認する。

完璧な社員ではないかもしれない。

でも、少なくとも誰かの机に嫌がらせのマスクを置くほど暇ではない。

本当に給料を盗んでいるのは、どちらなのか。

人を追い詰めることに時間を使っている人間の方が、よほど会社の時間を食いつぶしている。

昼休み、私は過去の出来事をメモにまとめた。

言われた言葉。

日付。

場所。

周囲にいた人。

メールで残っているやり取り。

会議での発言。

思い出すほど、胸が重くなった。

ああ、私はずっと我慢していたんだ。

ひとつひとつは小さく見える。

でも、積み重なると息ができなくなる。

紙で指を切るような嫌味が、何枚も何枚も重なっていた。

午後、例の上司が私の席の近くを通った。

一瞬、机を見た。

そして何も言わずに通り過ぎた。

その横顔を見て、私は逆に落ち着いた。

今は問い詰めない。

今は怒らない。

証拠を集める。

労基に行くために。

会社が「気のせい」で片づけられないように。

「冗談でした」で逃げられないように。

私は白いマスクを透明の袋に入れた。

指紋なんて取れるかは分からない。

でも、現物は残す。

写真も残す。

日時も残す。

感情ではなく、記録で返す。

その瞬間、少しだけ気持ちが戻ってきた。

向こうは私を黙らせるつもりで置いたのかもしれない。

傷つけて、萎縮させて、退職に追い込みたかったのかもしれない。

でも残念。

これは嫌がらせであると同時に、相手が自分から置いていった証拠品だ。

わざわざ私の席まで運んできてくれてありがとう。

大切に保管します。

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「給料泥棒」と書かれたマスク。

不愉快で、腹立たしくて、最低の朝だった。

でも、私はもう黙って流さない。

給料を盗んでいるのは私ではない。

人の尊厳を削って、職場の空気を腐らせて、それでも平気な顔で席に座っている人間の方だ。

次に何か置かれたら、また記録する。

次に何か言われたら、日付も残す。

私は静かに証拠を積む。

そして、しかるべき場所へ持っていく。

陰でマスクを置く人間には、表で説明してもらう。

その時になって初めて分かるはずだ。

本当に盗まれていたのは、給料ではなく、私の安心して働く権利だったのだと。

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