披露宴の翌朝、私はリビングの床に座っていた。
テーブルの上には、ご祝儀袋とメッセージカードが山のように並んでいた。
昨日までの緊張が抜けて、体はまだ少し重かった。
夫は隣で、出席者リストを見ながら名前を確認していた。
「これ、会社の人だよね」
「これは大学の友達」
そんなふうに、一枚ずつ思い出しながら片づけていた。
その中に、一枚だけ妙に目立つカードがあった。
透明の袋に入った、小さなメッセージカード。
白い紙に、青と赤の花が描かれていた。
上には少し不揃いな英語で、
「HAPPY WEDDING」
真ん中には、
「末永くお幸せに!」
下には、
「おめでとう♡」
そう書かれていた。
可愛いカードだった。
でも、名前がなかった。
私は裏返した。
封筒も見た。
袋の中も確認した。
どこにも差出人は書かれていなかった。
夫が不思議そうに言った。
「誰だろうね。受付で入れ忘れたのかな」
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