その請求書を見た瞬間、私は思わず声を上げた。
「……は?」
テーブルの上。広げた紙の請求書。その細かい明細を、私はもう一度見直す。
spモード利用料。クラウド容量オプション。dTV。dアニメストア。dヒッツ。dマガジン。dキッズ。Runtastic。Wi-Fi。コンテンツ利用料。
……。
ちょっと待って。
私は紙を指でなぞりながら数えた。
一つ。二つ。三つ。四つ。
「いやいやいやいや……」
思わず頭を抱えた。
これ、全部――スマホのオプション契約だ。
しかも契約者は、76歳の母。
きっかけは、ただの名義変更だった。母が使っていたスマホを、私の管理にまとめることにした。ついでに請求書も紙で届くように変更した。最近は全部オンライン明細だ。だから紙の請求書なんて久しぶりに見た。そして――見てしまった。
私は請求書を持ったまま、リビングにいる母のところへ行った。
「ちょっと聞くけど」
母はテレビを見ながら振り返る。
「なに?」
私は請求書を見せた。
「これ、何?」
母は目を細める。
「え?」
「dアニメストア」
「知らない」
「dTV」
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください