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「禁止って書いてないじゃんw」学食サンプルを食べた大学生、防犯カメラ確認後に凍りつく
2026/05/14

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大学の学食で、掲示板に貼られていた一枚の紙を見て、俺は思わず二度見した。

そこには、赤文字で大きくこう書かれていた。

──「残念」

そして、その下。

『サンプルの唐揚げを食べた人がいました。食中毒になりますので、今後サンプルにラップをかけさせて頂きます』

……いや、待て。

大学だよな?

小学校じゃないよな?

周囲の学生たちも騒然としていた。

「え、食ったやついるの?」「本気?」「人類終わってて草」

学食のおばちゃんは、完全に魂が抜けた顔で、

「最近ほんと多いのよ…常識ない子…」

とため息をついていた。

どうやら問題の唐揚げは、“展示用の実物サンプル”。

食品ロス削減も兼ねて、営業時間中ずっとケースに入れて置いてあるらしい。

当然、食べる前提ではない。

なのに――誰かが普通にケースを開け、その唐揚げを食べた。

しかも一個だけじゃない。

二個。

「うまかったんかな…」「いや怖すぎるだろ」

笑いとドン引きが混ざった空気の中、ひとりの男子学生が鼻で笑った。

「でもさ、置いてある方も悪くね?」

空気が止まった。

「え?」「どういう意味?」

するとそいつは、スマホをいじりながら続けた。

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「だって食品でしょ?食べられる形で置いてるんだから、勘違いするやついても仕方なくね?」

その瞬間、近くの女子が小さく呟いた。

「……マジで言ってる?」

でも男子は止まらない。

「禁止って書いてないじゃん」「てか大学側も注意不足だろ」

典型的な、“自分が悪いと認めたくない人間”の理論だった。

周囲の空気はどんどん冷えていく。

すると奥から、学食の責任者らしき男性が出てきた。

五十代くらいの、普段は温厚そうな人だった。

だがこの時だけは、明らかに顔が引きつっていた。

「……君か?」

男子学生が顔を上げる。

「え?」

責任者は静かに言った。

「防犯カメラ、確認済みなんだよ」

食堂が一瞬静まり返る。

男子の顔色が変わった。

「いや、俺は…」

「ケース開けて、普通に食べてたよね?」

周囲の視線が一気に集まる。

男子は慌てて笑った。

「いやいやwちょっとしたノリっていうか…」

だが責任者は笑わなかった。

「そのせいで、今日並べてたサンプル、全部廃棄になったんだよ」

「……え」

「ラップ対応も、ケース管理も、全部追加作業になった」

静かな声だった。

でも、その場にいた全員が分かった。

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この人、本気で怒ってる。

責任者はさらに続けた。

「最近、“一部の非常識”のせいで、ルールばかり増えてる」

「昔はこんなこと、貼り紙しなくても誰もしなかった」

「でも今は、“大人なのに分からない人”が増えた」

男子学生は完全に黙った。

逃げ場を失った顔だった。

すると後ろから、学食のおばちゃんが小さく言った。

「毎日朝から準備してるのにねぇ…」

その一言が、妙に刺さった。

周囲の空気が変わる。

さっきまで笑っていた学生たちも、誰も笑わなくなっていた。

男子は最後、小さな声で

「……すみませんでした」

とだけ言った。

だが責任者は淡々と返した。

「謝る相手、違うよね?」

男子は、おばちゃんの方を見た。

「……ごめんなさい」

おばちゃんは少し困ったように笑って、

「もう食べないでね」

と言った。

その瞬間。

周囲から、小さく拍手が起きた。

男子は真っ赤な顔で、逃げるように学食を出て行った。

その後、ショーケースには本当にラップがかけられるようになった。

たった一人の非常識のせいで。

でもあの日、学食にいた全員が同じことを思ったはずだ。

“ルールが増えた”んじゃない。

“常識が減った”んだって。

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