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「5歳の娘を男湯に連れて行く」と言い出した夫に止めたら“お前ほんまおもんない”と人格否定…娘より自分の都合を優先した瞬間、私がブチ切れた話
2026/06/15

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朝から、家の中の空気が少し重かった。

末っ子が熱を出していた。

小さな体で布団にくるまり、頬だけ赤い。

私は何度も体温計を確認し、水を飲ませ、汗を拭いた。

休日らしい休日ではなかった。

けれど、五歳の娘は朝から少し退屈そうだった。

「どこか行きたい」

そう目で訴えてくる。

分かる。

ずっと家にいるのはつまらない。

でも、末っ子を連れて外に出るわけにはいかない。

だから私は、今日は家で過ごすしかないと思っていた。

その時、夫が言った。

「じゃあ俺、娘連れて銭湯行ってくるわ」

私は一瞬、手を止めた。

「え、男湯に?」

夫は当然みたいな顔でうなずいた。

「うん。五歳くらい、まだいけるだろ」

私は胸の奥がざわっとした。

銭湯。

男湯。

五歳の娘。

その三つが並んだだけで、どうしても引っかかった。

「周りに変な人がいるかもしれないし、もう五歳なら男湯はやめた方がいいと思う」

できるだけ落ち着いて言った。

責めたいわけではない。

ただ、怖かった。

娘はまだ小さい。

でも、もう何も分からない年齢でもない。

知らない男性たちがいる場所で、裸になる。

それを「昔は普通だった」で済ませていいのか。

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私はそう思った。

すると夫は、すぐ不機嫌になった。

「なんで?そんな銭湯、昔なら五歳ぐらい平気で行ってたわ」

声が少し強くなる。

私は末っ子の額に手を当てながら、夫を見た。

「昔と今は違うよ。私は変な人から娘を守らないとって思う。わざわざ行かなくてもいいんじゃない?」

夫は鼻で笑った。

「お前ほんまおもんないな」

その一言で、部屋の温度がすっと下がった気がした。

おもんない。

そう来たか。

娘の安全を心配しただけで、私は面白くない人間になるらしい。

夫は続けた。

「頑固すぎやろ。お前の人生しょうもないな。お前とおってもなんもおもろないわ。これからお前とおもろいことなんもせんからな」

言葉が、次々と投げつけられた。

私は黙った。

怒りより先に、呆れた。

五歳の娘を男湯に連れて行くかどうか。

その話をしていたはずだ。

なのに、いつの間にか私の人生批判になっている。

話の飛距離がすごい。

銭湯から人生まで、一気に遠投してきた。

私は深呼吸した。

「今の話、娘の安全の話だよね?」

夫は顔をそらした。

「だから、お前が大げさなんだよ」

大げさ。

便利な言葉だ。

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母親の不安を黙らせる時に、よく使われる。

心配しすぎ。

気にしすぎ。

昔は大丈夫だった。

でも、その“大丈夫”は誰が保証するのか。

万が一が起きた時、誰が責任を取るのか。

娘の心に傷が残ったら、誰が時間を戻せるのか。

私は思った。

安全について考えることは、つまらないことではない。

むしろ親なら、最初に考えるべきことだ。

楽しいかどうかより先に、守れるかどうか。

そこを飛ばして「おもんない」と言われても困る。

私は夫に言った。

「娘を楽しませたいなら、別の場所に行けばいい。公園でも、買い物でも、女湯に入れる年齢の人と行くでもいい。でも、私が不安に思うことを無理に通す必要ある?」

夫は黙った。

でも、納得した顔ではなかった。

むしろ、自分の楽しみを邪魔された子どものような顔をしていた。

私はその表情を見て、さらに疲れた。

こちらは末っ子の熱を見ながら、娘の安全を考えている。

夫は「昔は行けた」と「俺は面白いことしたい」で押してくる。

どちらが親としての話をしているのか、正直はっきりしていた。

娘は隣の部屋で、何も知らずにおもちゃを並べていた。

その姿を見たら、胸が少し痛くなった。

この子を守るのは、やっぱり私なんだと思った。

嫌われてもいい。

頑固だと言われてもいい。

おもんないと言われてもいい。

娘が安全でいる方が大事だ。

母親になってから、私は何度もそういう選択をしてきた。

楽しいだけでは選べない。

便利なだけでも選べない。

安いから、近いから、昔はそうだったから。

そんな理由だけで、子どもを危ないかもしれない場所へ出せない。

結局、その日の銭湯はなしになった。

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夫は不機嫌なまま、スマホを見ていた。

私は末っ子の熱を測り直し、娘には家でできる遊びを出した。

部屋の中は少しぎこちなかった。

でも、私は後悔していない。

むしろ、はっきり言ってよかったと思っている。

母親の勘は、時々うるさい。

でも、そのうるささで守れるものがある。

「昔は平気だった」

その言葉だけで、今の子どもを預ける気にはなれない。

夫には、いつか分かってほしい。

私は面白さを奪いたいわけじゃない。

娘の安心を守りたいだけだ。

それを「おもんない」と言うなら、どうぞ。

私はこれからも、必要な時はおもんない母親でいる。

娘を守るためなら、喜んでつまらない大人になる。

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