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「803円のドトールコーヒーを4.99L飲んだ扱いされた」経理に交通費精算を止められた私が、領収書の“レギュラー4.99L”を指さした瞬間
2026/06/15

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経理から呼び出された時点で、嫌な予感はしていた。

月末の精算。

領収書をまとめ、交通費の欄に貼り、いつものように提出した。

ガソリン代。

駐車場代。

高速代。

どれも仕事で使ったものだ。

特に変なものは入れていない。

そう思っていた。

ところが、経理の席に行くと、担当の人が一枚のレシートをつまんでいた。

眉間にしわ。

机の上には、私の精算書。

そして、その問題のレシート。

上の方に大きく書いてある文字。

「EneJet」

その下に、さらに大きく。

「ドトールコーヒー」

経理さんは、その文字を指でトントンと叩いた。

「これ、交通費で出してますけど」

「はい」

「ドトールで飲んだレギュラー珈琲ですよね?」

私は一瞬、何を言われたのか分からなかった。

レギュラー珈琲。

頭の中に、紙カップに入ったホットコーヒーが浮かんだ。

でも、私が提出したのはガソリンの領収書だ。

私は恐る恐る聞き返した。

「え、コーヒー?」

経理さんは真面目な顔で続けた。

「飲食代は交通費では落とせません。しかもレギュラーって書いてありますし」

私はレシートを見た。

たしかに、書いてある。

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レギュラー。

でも、その横にはしっかり数字もある。

四・九九リットル。

単価百六十一円。

合計八百三円。

私は深呼吸した。

「これ、ガソリンです」

「え?」

「レギュラーガソリンです」

経理さんの目が、レシートの下の方へ移動した。

そこで初めて、彼女は「4.99L」という文字を見つけたらしい。

数秒、沈黙が流れた。

私はその間に、必死で笑いをこらえていた。

だいたい、レギュラー珈琲を四・九九リットルも飲めるか。

水でもきつい。

コーヒーならもう、胃どころか人生が震える。

しかも八百三円。

もしドトールで五リットル近いコーヒーが八百三円なら、それはそれで会社に報告すべき激安案件である。

経理さんは少し頬を赤くした。

「でも、上にドトールコーヒーって……」

「ガソリンスタンドに併設されてる店舗名です」

「なるほど……」

なるほど、ではある。

気持ちは分かる。

車に乗らない人から見たら、「ドトールコーヒー」「レギュラー」と並んでいたら、そりゃ飲み物に見えるかもしれない。

しかも、レシートの一番目立つところに店名として出ている。

その下に小さくレギュラー。

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金額八百三円。

確かに、読み方によっては「ドトールでレギュラーコーヒーを買った人」だ。

ただし、量が狂っている。

私はそこを指さした。

「ここ、リットルです」

経理さんは、もう一度そこを見た。

そして、ついに小さく笑った。

「本当ですね。四・九九リットル……」

「はい。そんなに飲んだら出張どころじゃないです」

そこで、ようやく空気がゆるんだ。

隣の席の人も聞こえていたのか、肩を震わせている。

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