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緩和ケアに入った母からのメールが、少しずつ“ひらがな”だけになっていった——最後の返信を私はまだ消せない
2026/05/05

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お母さんが緩和ケア病院に入ってから、
メールの返信が少しずつ変わっていった。

最初は気のせいだと思っていた。

でも、違った。

前のお母さんは、
もっと長い文章を送ってくる人だった。

「今日は寒いからあったかくしてね😊」

「ちゃんと食べてる?」

どうでもいいテレビの話とか、
近所の猫の話とか。

絵文字もたくさん使っていた。

でも、病院に入ってから、
少しずつ短くなっていった。

漢字が減った。

絵文字が消えた。

返信も遅くなった。

「きをつけてね」

「たべてる?」

それを見るたび、
胸がギュッとなった。

ああ、しんどいんだろうなって。

でも本当に怖かったのは、
別のことだった。

“次、会える保証がない”こと。

仕事の都合で、

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どうしても面会に行けない日があった。

その夜。

急に怖くなった。

もし、このまま——

もう会えなかったら。

そう考えた瞬間、
息が苦しくなった。

私は慌ててスマホを開いた。

「お母さんに会いたい」

送ったあと、少し後悔した。

こんなこと送ったら、
困らせるかもしれない。

返事なんてできないくらい、
苦しいかもしれない。

でも数分後。

スマホが震えた。

「おかあさんも、あいたい」

たったそれだけ。

漢字もない。

短い文章。

でも、その文字を見た瞬間、
涙が止まらなくなった。

お母さん、しんどいはずなのに。

痛いはずなのに。

それでも、
一文字ずつ返してくれたんだって思った。

それからも、

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私は何度も弱音を送った。

「ひとりで不安だよ」

すると返ってきた。

「だいじょうぶよ」

また短い。

でも、その短い言葉に、
全部入っていた。

大丈夫じゃないのは、
本当はお母さんの方なのに。

最後まで、

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