今朝の新幹線、指定席はほぼ満席だった。
空いていたのは三人掛けの真ん中、B席だけ。仕方なくそこを取って東京から乗った。
朝早かったし、少し二日酔い気味で正直どこでもよかった。
「まあ、どうせ寝るし…」
そう思いながら席に座ってぼんやりしていた。
しばらくして新幹線は大宮に到着。
そこで一組の夫婦が乗り込んできた。
私の列の前で立ち止まり、二人で顔を見合わせている。
その瞬間、なんとなく察した。
――あ、これ。
この人たち、
「B席空席狙い」でAC席取ったな。
三人掛けでよくあるやつだ。
窓側A席と通路側C席を二人で取って、真ん中B席が空けば二人でゆったり使えるという作戦。
でも今日は、そのB席に私が座っている。
すると旦那の方が、少し困った顔をしながら声をかけてきた。
「すみません、そこなんですけど…席、代わってもいいですよ?」
一瞬、言われた意味が分からなかった。
「代わってもいいですよ?」
いやいや。
その言い方、なんかおかしくない?
普通は
「席、代わってもらえませんか?」
じゃないの?
なんでこっちがお願いされる側じゃなくて、
“許可される側”みたいな言い方なんだろう。
まるで
「窓側に座りたいでしょ?
だから代わってあげてもいいですよ」
みたいな空気。
内心、ちょっと笑いそうになった。
いや、別に窓側なんてどうでもいいんだけど。
私は軽く首を振って答えた。
「あ、代わらなくて大丈夫です☺️」
その瞬間。
夫婦の表情が、ほんの少し固まった。
想定外だったんだろう。
たぶん彼らの中では
「B席の人に声をかける
↓
遠慮して席を譲る
↓
二人でゆったり」
この流れが完成していたはずだ。
でも私は普通に断った。
だって、こっちはちゃんと指定席買ってるし。
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