今日は、義兄夫婦を自宅に招待する日だった。
最近結婚したばかりで、まだ会うのは初めて。
夫が聞いたところによると、義姉は食事が苦手、人前ではもっと苦手らしい。
それを踏まえて、私たちは準備を整えた。
昼の14時に来てもらうことにした。
食事時間を避け、軽くお茶やお菓子だけで済ませるつもりだった。
義姉がその場で食べられなくても、持ち帰れるように配慮した。
私たちもペットボトルや個包装のものを食べる。
気楽に、肩ひじ張らずに。
楽しみにしていた。
玄関のチャイムが鳴る。
義兄と義姉が立っていた。
初対面なのに、すでに義姉の表情は少し硬い。
笑顔を作ろうと努力しているのが見えた。
最初は順調だった。
飲み物を出し、お菓子を手渡す。
義姉も小さく笑う。
これでうまく行くと思った。
しかし、空気は急に変わった。
義姉が口を開いた。
「……気遣いが多すぎて、凄く嫌な気分になる」
思わず固まる。
私たちはただ、喜んでもらおうと思っただけだった。
義姉は続ける。
「皆さんがあまりに配慮してくれて、私だけ距離があるみたい」
言葉が突き刺さる。
心の中で「えっ」と声が漏れた。
用意したお菓子や飲み物を、次の瞬間、義姉はぶん投げた。
ペットボトル、個包装のもの。
飛び散る音。
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