久しぶりの外食だった。
産後しばらくは、子どもを連れて外に出るだけでも大仕事で、ゆっくり店でご飯を食べるなんて、ほとんどできなかった。
だからその日、鳥貴族へ向かう時、私は少し浮かれていた。
大人4人、子ども2人。
目的は、トリキ晩餐会。
焼き鳥も食べられて、飲み物も頼めて、家族で気兼ねなく楽しめる。
子どもたちも店に入る前からそわそわしていた。
「焼き鳥食べる!」
「ジュース飲む!」
そんな声を聞くだけで、私は今日来てよかったと思った。
席に案内されると、店内には焼き鳥の香ばしい匂いが広がっていた。
久しぶりの外食。
久しぶりの乾杯。
子どもたちの笑顔。
その時間だけは、家事も育児の疲れも少し忘れられた。
枝豆、ポテト、焼き鳥、ご飯もの。
子どもたちは嬉しそうに食べ、大人たちは「こういう時間、やっぱり必要だよね」と笑った。
本当に楽しかった。
問題が起きたのは、会計の時だった。
レジで金額を見た瞬間、私は一瞬固まった。
「あれ?」
思っていたより、高い。
レシートをよく見ると、そこにはこう書かれていた。
「お子様トリキ晩餐会 1,950円 2名 3,900円」
子ども2人分、しっかり料金が入っていた。
私はその場でレシートを二度見した。
いや、待って。
未就学児は無料じゃなかった?
私はそう認識していた。
子どもたちはまだ小学校に入っていない。
だから当然、無料だと思っていた。
私は店員さんに声をかけた。
「すみません。子ども分の料金が入っていますが、未就学児は無料ではないんですか?」
すると店員さんは、少し困った顔をしながら言った。
「未就学児というのは0歳から2歳までです。3歳以上は小学校卒業まで子ども料金がかかります」
その瞬間、私は頭の中で疑問符が爆発した。
0歳から2歳?
それは“未就学児”じゃなくて、単に“2歳以下”では?
私は落ち着いて聞き返した。
「未就学児って、小学校に入る前の子どものことですよね?」
店員さんは少し目を泳がせた。
「でも、店長からはそう聞いています。私はアルバイトなので……」
出た。
“私はアルバイトなので”。
もちろん、アルバイトの方を責めたいわけではない。
ただ、こちらは実際に料金を払う側だ。
店長がそう言ったから、で済まされても困る。
私はスマホを取り出した。
「では、公式の案内を一緒に確認してもらえますか?」
その場で公式ページを確認した。
そこには、はっきりと「未就学児無料」と書かれていた。
私は画面を店員さんに見せた。
「ここに書いてありますよね」
店員さんは画面を見て、明らかに戸惑っていた。
それでも、こう言った。
「HPの書き方が分かりにくいだけで、本来は3歳以上から料金がかかると思います」
その言い方で、さすがに私の中のスイッチが入った。
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