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「返却したんだからOKでしょ?」車頭が割れたカーシェアを“利用可能”にした前利用者。私が現場写真と走行データを確認した結果…
2026/07/06

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予約したカーシェアの車を取りに行った瞬間、私は思わず足を止めた。

「……これ、本当に使える車?」

アプリには、たしかに「利用可能」と表示されていた。

予約時間も合っている。

車種もナンバーも合っている。

でも目の前の車は、どう見ても“普通に使える状態”ではなかった。

フロント部分は大きく割れ、バンパーはずれ、ナンバープレートも歪んでいる。

車の下には破片のようなものまで落ちていた。

私は一瞬、自分が間違った駐車場に来たのかと思った。

でも足元には、はっきり「Times CAR SHARE」の表示。

間違いなく、私が予約した車だった。

私はすぐにアプリの画面をスクショした。

「車両状態:利用可能」

その文字が、今の状況とあまりにも合っていなかった。

すぐにサポートへ電話した。

「予約した車が、かなり大きく破損しています」

オペレーターは最初、軽い擦り傷くらいだと思ったのか、落ち着いた声で確認してきた。

「どのあたりの損傷でしょうか?」

私は車の前に立って、言った。

「前です。車頭が割れています。バンパーも外れかけています。これ、走らせたら危ないと思います」

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電話の向こうが一瞬、静かになった。

私はその場で写真を撮った。

車の正面。

割れた部分。

落ちている破片。

歪んだナンバー。

駐車位置。

車位番号。

アプリの予約画面。

時刻が分かるように、スマホ画面も一緒に残した。

しばらくして、サポートから言われた。

「確認したところ、直前の利用者が先ほど返却を完了しています」

私は思わず聞き返した。

「この状態で、ですか?」

しかもさらに驚いたのは、その直前の利用者と連絡がついた後だった。

相手は電話口でこう言ったらしい。

「いや、ちゃんと返却しましたよ」

「車も元の場所に戻しました」

「返却処理も完了してます」

私はその言葉を聞いて、逆に冷静になった。

車を元の場所に戻したら、事故までなかったことになるのか。

返却ボタンを押したら、割れたバンパーが元に戻るのか。

さらに相手は、信じられないことまで言い出した。

「次の人が何かしたんじゃないですか?」

つまり、私が疑われているということだった。

私はまだ車のロックすら解除していない。

ドアにも触っていない。

ただ予約車の前に立って、破損に気づいただけ。

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それなのに、相手は自分の責任を避けるために、私にまで火の粉を飛ばそうとしていた。

私はサポートに言った。

「私はまだ車を解錠していません」

「到着してすぐ、この状態を確認して連絡しています」

「写真も全部あります」

サポートは、さらに詳しく調査すると言った。

私はその場から動かなかった。

雨が降っていて、地面は濡れていた。

でも、破片の位置や車の状態が変わる前に、全部残しておきたかった。

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