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「身分証明書の“うんこ”って何ですか?」契約前のお客様からまさかの電話。私が青ざめて謝罪した後、確認したテンプレートにさらに衝撃のミスが…
2026/07/08

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お客様から電話が来た瞬間、私はいつものように明るい声で出ました。

「お世話になっております」

すると相手は、少し困ったような声で言いました。

「すみません、確認なんですが……身分証明書のところにある“うんこ”というのは、何の書類でしょうか?」

一瞬、時間が止まりました。

私は意味が分からず、画面を見直しました。

そこには、私が送った契約当日の案内が残っていました。

契約日時。

場所。

持ち物。

印鑑。

住民票。

現金一万円。

そして最後に――

「身分証明書(うんこ)」

私は本気で椅子から落ちそうになりました。

本当は「身分証明書(運転免許証)」と書くつもりでした。

それがなぜか、とんでもない単語になっていたのです。

お客様はもう既読。

しかも、丁寧に「承知しました」と返信までしてくださっていました。

私は顔から火が出るような思いで、すぐに謝りました。

「大変申し訳ございません。完全な入力ミスです。正しくは身分証明書、運転免許証でございます」

電話を切った瞬間、隣の同僚が肩を震わせていました。

必死に笑いをこらえているのが分かりました。

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その数秒後、上司が冷たい声で言いました。

「何やってるの?これ、お客様に失礼すぎるでしょ」

もちろん、その通りです。

私の確認不足でした。

でも、その案内文は会社でずっと使っていた契約案内テンプレートでした。

私は日付と時間だけを直して送るように言われていたのです。

それでも、送ったのは私です。

だから私は言い訳しませんでした。

ただ、その場で深く息を吸って、もう一度テンプレート全体を確認しました。

すると、出るわ出るわ。

契約日の曜日が違う。

印紙代の記載が古い。

住民票について「何か月以内のものか」が書かれていない。

場所の表記も以前の事務所名のまま。

つまり、私の誤字は最低でしたが、そもそものテンプレートにも問題がいくつも残っていたのです。

私はすぐに修正版を作りました。

契約日時。

場所。

持ち物。

印鑑。

住民票の条件。

印紙代。

身分証明書。

全部、箇条書きで分かりやすく整理しました。

そしてお客様へ、改めて正式な案内を送りました。

「先ほどは大変失礼いたしました。混乱を招かないよう、下記の通り改めて整理いたします」

送信後、私はしばらくスマホを見つめていました。

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もう怒られても仕方ない。

そう思っていました。

ところが数分後、お客様から返信が来ました。

「ご丁寧にありがとうございます。修正版の方がとても分かりやすいです。当日はよろしくお願いいたします」

私はその場で力が抜けました。

契約は無事に進むことになりました。

しかし、上司はまだ不満そうでした。

「でもさ、そもそもそんなミスをするのが問題なんだよ」

その時、社長が部屋に入ってきました。

事情を聞いた社長は、私の修正版と元のテンプレートを見比べました。

そして、静かに上司へ言いました。

「このテンプレート、誰が作ったの?」

部屋が一瞬で静かになりました。

上司の表情が固まりました。

そのテンプレートを作ったのは、上司本人だったからです。

社長はさらに続けました。

「誤字は当然ダメ。でも、古い情報をそのまま使わせていたのも問題だよね」

誰も何も言えませんでした。

私は内心、少しだけスッとしました。

もちろん、私のミスは消えません。

でも、全部を私一人の責任にして終わらせる話でもなかったのです。

その後、契約案内のテンプレートは私が作り直すことになりました。

送信前のチェック項目も追加されました。

日付。

曜日。

場所。

金額。

持ち物。

身分証明書。

この六つは、必ず二人で確認するルールになりました。

契約当日、お客様は笑いながら言いました。

「あの件、逆に忘れられない案内になりました。でも対応が早かったので安心しました」

私は深く頭を下げました。

恥ずかしすぎるミスでした。

できれば一生思い出したくないレベルです。

でも、あの一件がなければ、古いテンプレートのまま、いつかもっと大きなトラブルになっていたかもしれません。

私はその日、ひとつ学びました。

ミスした時に大事なのは、隠すことでも、言い訳することでもありません。

すぐ謝る。

すぐ直す。

そして、同じミスが起きない仕組みまで作ること。

最悪の誤字で社内は凍りました。

でも最後に凍ったのは、私を責めていた上司の方でした。

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