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「どうせ辞めるんだし、これでよくない?」私の退職届に同僚たちが落書きして大笑い。いつも我慢してきた私が、その封筒を一切直さず上司に提出した瞬間、職場の空気が凍りついた
2026/06/10

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退職届を出す前に、同僚たちに笑いものにされた。

その日、私は朝からずっと変に落ち着いていた。

もうこの会社を辞める。

そう決めてから、胸の奥にあった重たいものが少しだけ軽くなっていた。

雑用を押しつけられる日々も、誰かのミスの尻ぬぐいも、意味のない残業も、もうすぐ終わる。

最後くらいは静かに、きちんと終わらせよう。

そう思って、私は退職届を封筒に入れ、机の上に置いた。

上司に提出する前に、少しだけ席を外した。

たった数分だった。

戻ってきた瞬間、私は足を止めた。

机の上に置いてあった封筒が、別物みたいになっていた。

大きな文字で、意味の分からない落書き。

「日本仕込」

「もちもちおいしい日本の食パン」

「退職届」

数字まで囲まれていて、まるでふざけた商品パッケージみたいだった。

一瞬、頭が追いつかなかった。

でも、周りのニヤニヤした顔を見た瞬間、すぐに分かった。

やられたんだ。

私の退職届を、勝手にいじられたんだ。

「え、何これ?」

私がそう言うと、同僚の一人が笑いながら言った。

「どうせ辞めるんだし、いいじゃん」

別の人も続けた。

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「最後の思い出になるでしょ」

「ウケると思って」

その瞬間、胸の奥が一気に冷たくなった。

怒りで手が震えた。

でも、同時に妙に納得してしまった。

ああ、この会社は最後までこうなんだ。

私はずっと、この職場で“怒らない人”として扱われてきた。

面倒な雑務は私。

誰かがやり残した仕事も私。

急な確認も私。

失敗した人のフォローも私。

「ごめん、これお願い」

「ついでにできる?」

「あなたなら分かるよね」

そんな言葉で、何度も何度も仕事を押しつけられてきた。

断れば空気が悪くなる。

文句を言えば面倒な人扱いされる。

だから私は、できるだけ笑って流してきた。

でも、それが間違いだった。

私の我慢は、相手にとっては感謝の対象じゃなかった。

“この人には何をしても大丈夫”

そう思わせる許可証になっていた。

そして最後の最後に、退職届までおもちゃにされた。

普通なら、書き直すのが正解なのかもしれない。

きれいな封筒に入れ直して、何もなかった顔で上司に出す。

揉め事を避けるなら、それが一番大人の対応なのかもしれない。

でも、その時の私はもう無理だった。

なぜ私だけが、最後までちゃんとしなきゃいけないの?

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なぜ私だけが、笑って流して、きれいに整えて、何もなかったことにしなきゃいけないの?

人の退職届に落書きして笑ったのは、あの人たちだ。

それを止めなかったのも、あの人たちだ。

私は悪くない。

そう思った瞬間、気持ちがすっと決まった。

書き直さない。

隠さない。

このまま出す。

私は落書きだらけの封筒を手に取った。

周りがざわついた。

「え、まさかそのまま出すの?」

「いや、それはヤバいって」

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