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「どうせ自分で擦ったんでしょ?」ペーパードライバーの私が赤い車の長い傷を見つけた瞬間、夫も近所の人も“自損”扱い…でも納得できず管理会社に監視カメラを確認してもらったら、映っていたのはまさかの白いSUVだった
2026/07/01

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「どうせ自分で擦ったんでしょ?」と言われた瞬間、私は黙って管理会社に向かいました。

私はいわゆるペーパードライバーです。

免許はあるけれど、運転は久しぶり。

ハンドルを握るだけで肩に力が入るし、駐車するときなんて、毎回ひと仕事です。

だから、赤い車のボディに長い傷を見つけた瞬間、最初に思ったのは怒りではありませんでした。

「もしかして、私が気づかないうちにやった……?」

その傷は、かなり目立っていました。

赤い塗装の上に、白い擦り傷が一直線に何本も走っていて、まるで硬いブラシで無理やり削ったような跡。

指でなぞると、表面だけではなく少し深く入っている部分もありました。

私はその場でしばらく固まりました。

けれど、どうしても納得できませんでした。

こんなに派手に擦ったなら、音がするはず。

車体が揺れるはず。

少なくとも「あっ」と思う瞬間があるはずです。

なのに、私にはまったく記憶がありませんでした。

家に帰って写真を見せると、夫は一枚見ただけで言いました。

「駐車のときに柱か壁で擦ったんじゃない?」

その言い方が、妙に軽かった。

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まるで最初から答えが決まっているみたいでした。

近所の人にも相談しました。

すると返ってきたのは、似たような言葉でした。

「初心者なら、気づかないこともあるよ」

「自分でやったと思って修理した方が早いんじゃない?」

その瞬間、胸の奥が少し熱くなりました。

私は運転が得意ではありません。

でも、だからといって何でも私のせいにされるのは違う。

下手だから疑われる。

不慣れだから黙って払う。

そんな流れに乗るのだけは、どうしても嫌でした。

私はもう一度、傷の写真を見直しました。

高さ。

向き。

擦れ方。

傷は前から後ろへ、ほぼ同じ高さで続いていました。

自分で柱にぶつけたなら、もっと一点に強く当たるはずです。

でもこれは、何かが横を滑るように当たった跡に見えました。

私は翌朝、管理会社に連絡しました。

最初の返事は、かなりそっけないものでした。

「小さな擦り傷だと、監視カメラでは分かりにくいかもしれません」

正直、面倒そうな声でした。

でも私は引き下がりませんでした。

車を停めた時間。

傷を発見した時間。

駐車位置。

隣の車との距離。

出入口からの車の流れ。

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全部メモして、写真にも印をつけました。

「この時間帯のこの方向だけでも確認してください」

そう言って、資料を渡しました。

担当者は少し驚いた顔をしました。

たぶん、私がただ泣き寝入りするタイプだと思っていたのでしょう。

数日後、連絡が来ました。

「映像、確認できました」

その一言で、心臓が強く鳴りました。

管理室で映像を見ると、そこには白いSUVが映っていました。

私の車の隣にゆっくり近づき、バックで切り返そうとしている。

次の瞬間、その車の側面が私の赤い車にぴったり寄りました。

そして、ゆっくりと擦りながら進んでいったのです。

画面越しでも分かるほど、車体が接触していました。

さらに信じられなかったのは、その後でした。

運転手は一度車から降りました。

私の車の傷を見ました。

自分の車も見ました。

そして、周りをきょろきょろ確認してから、そのまま乗り込んで出ていったのです。

私は思わず笑ってしまいました。

自分を疑って、落ち込んで、修理代まで覚悟していた時間は何だったのか。

管理会社から映像の記録を受け取り、私はすぐ警察に相談しました。

相手には連絡が入りました。

最初、相手はこう言ったそうです。

「擦った感覚はなかったです」

私はその言葉を聞いて、静かに答えました。

「感覚がなくても、映像には残っています」

後日、相手と話す場が設けられました。

相手は最初、曖昧に笑っていました。

「ちょっと当たったかもしれないけど、そこまでとは思わなくて」

私はスマホの画面を見せました。

そこには、白いSUVが私の車を擦り、その後に降りて確認している姿がはっきり映っていました。

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相手の顔から笑みが消えました。

私は言いました。

「見てますよね。傷も、自分の車も」

その場が静まりました。

結局、修理代は全額相手負担。

管理会社からも、駐車場内での接触事故と無申告について注意が入りました。

さらに掲示板には、駐車場での接触時は必ず申告するよう、強めの注意文が貼られました。

夫はあとで気まずそうに言いました。

「最初から決めつけて悪かった」

私は笑って返しました。

「次からは、私じゃなくて証拠を見てね」

運転が苦手なことと、何でも自分のせいにされることは別です。

不慣れでも、確認する権利はある。

自信がなくても、声を上げていい。

あの長い傷は痛かったけれど、ひとつだけ分かったことがあります。

疑われたときに必要なのは、言い訳じゃない。

相手が黙るだけの証拠です。

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