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「高速代払ってるから自由だろ?」PAトイレ前で車中泊占拠→足の悪い高齢者が遠くから歩く羽目に…一言で空気変わった件
2026/03/20

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深夜の高速道路。長距離運転でかなり疲れていた私は、やっとの思いでパーキングエリアに車を入れた。

「トイレ行って、少し休んだらまた走ろう」

そう思って駐車場に入った瞬間、違和感を覚えた。

トイレのすぐ前のスペースが、全部埋まっている。

しかもよく見ると——

SUV、ハイエース、ワゴン車。窓にはアルミの遮光シート、カーテンも完全に閉まっている。

車内は真っ暗。

明らかに車中泊だった。

「……マジか」

トイレに一番近い場所を、ほぼ全部占領している。

仕方なく、私はかなり遠くのスペースに停めた。

トイレまで歩く途中、ある光景が目に入った。

年配の男性が、杖をつきながらゆっくり歩いている。

その横で、女性が支えていた。

「もう少し…もう少しでトイレだから」

女性の声が聞こえた。

かなりつらそうだった。

その二人も、どうやら遠くに車を停めるしかなかったらしい。

私は思わず、さっきの車中泊の列を振り返った。

トイレのすぐ前。

一番便利な場所。

そこには——

完全に寝る体勢の車がずらっと並んでいる。

正直、イラッとした。

仮眠なら分かる。

長距離運転なら、少し休むのは当然だ。

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でもこれは違う。

完全に「泊まる準備」だった。

しかも、わざわざ一番便利な場所で。

トイレから戻る途中、私はその車の前を通った。

すると、一台のハイエースのドアが開いた。

中から男が出てきた。

40代くらい。

私は思わず声をかけた。

「すみません」

男は面倒くさそうに振り向いた。

「この車、ずっとここ停めてますよね?」

男は眉をひそめた。

「……それが?」

「トイレ前のスペース、全部車中泊で埋まってますよ」

私は駐車場を指さした。

「普通の利用者が困ると思いません?」

男は笑った。

「別にいいでしょ」

「は?」

「高速料金払ってるんだから、どこ停めても自由でしょ」

完全に開き直りだった。

その声を聞いて、隣の車のドアが開いた。

別の男が顔を出す。

「何?文句?」

どうやら仲間らしい。

私は言った。

「さっき、足の悪そうなおじいさんが遠くから歩いてきてました」

「本来ならここ停められたはずですよね」

男は肩をすくめた。

「知らないよ」

「早い者勝ちでしょ」

その瞬間、後ろから声がした。

「早い者勝ちじゃないですよ」

振り向くと、さっきの女性だった。

杖の男性を支えている。

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女性は静かに言った。

「父は足が悪いんです」

駐車場を見た。

「だからトイレの近くを探したんです」

「でも全部埋まってて…」

その言葉で、空気が一瞬止まった。

ハイエースの男は何も言わない。

女性は続けた。

「仮眠するのは自由だと思います」

「でも…ここは休憩する場所ですよね」

トイレ前の車列を見た。

「普通に使いたい人が困るのは、違うと思います」

しばらく沈黙が続いた。

やがてハイエースの男が、舌打ちをした。

「……分かったよ」

ドアを開ける。

仲間に言った。

「移動するぞ」

「え?」

「端行く」

数分後。

あの一列の車は、ゆっくり駐車場の奥へ移動した。

トイレ前のスペースが空いた。

女性は小さく頭を下げた。

「ありがとうございます」

私は首を振った。

正直、感謝されることじゃない。

ただ思った。

ルールがなくても、守るべきマナーはある。

そしてそれを無視した瞬間、

誰かが必ず困る。

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