午前2時。私はホテルのベッドで半分夢の中にいた。
突然、耳をつんざく「ドン!」という大きな音で目が覚めた。
一瞬、心臓が止まるかと思った。
何事だ――?
頭の中が真っ白になる。
でも、本能的に思い出したのは、今日昼間に試した「ドアノブにグラスを置く」0円防犯術だ。
半信半疑でやってみたものの、まさか今、役に立つとは。
私は素早くベッドから起き上がり、スマホを握りしめる。
ドアの外から、何かがドアをゆっくり押している音が聞こえる。
グラスは床に落ち、割れた音が廊下に反響する。
やばい。これはマジでヤバい。
でも、怖がるだけじゃダメだ。
私はすぐに行動に移した。
部屋の照明を一気に点灯。
ベッドサイドの椅子をドアの後ろに押し込み、万が一の時にバリケードにする。
手は震えながらも、電話を操作してホテルのフロントに連絡を入れる。
「異常発生です。すぐに保安をお願いします!」
心臓がバクバクする中、ドアの外の影が一瞬固まった。
どうやら、外から不審者が押し引きしていたらしい。
私のグラスの音で、完全に足止めされていた。
外の人間は慌ててドアを離し、そそくさと走り去ろうとした。
私は部屋の中で笑いそうになった。
小さなガラスの破片1つで、危険を防いでしまったのだ。
数分後、ホテルのフロントと保安が到着。
彼らが確認するころには、不審者はもう廊下の角を曲がっていた。
私の部屋の前で立ち往生していた様子も、防犯カメラでばっちり映っていた。
その瞬間、私は心の中でガッツポーズをした。
「これが、たった1円もかからない最強の防犯術か!」
昼間に準備したグラス1つで、夜中の危機を回避できるなんて、誰が想像しただろう。
私は深呼吸し、割れたグラスの破片を片付けながら、自分の判断を誇らしく思った。
夜が明ける頃には、私は冷静になって周囲を確認した。
廊下には他の宿泊客の影もあり、誰も騒いでいない。
でも、防犯の効果は絶大だった。
たった一つの小さな行動で、自分の命と安全を守れたのだ。
それから私は、旅行先でも一人暮らしでも、この方法を欠かさず実行することに決めた。
ドアノブにグラス、ドアの隙間に丸めた新聞紙、窓のレールに小さな棒――
身近なもので、自分を守る防御線を張るだけで、安心して眠れる。
思い返せば、恐怖と興奮が交錯したあの夜。
もしグラスを置いていなかったら、あの不審者が部屋を開けていたかもしれない。
私は夜の闇の中で、たった一つの行動の大切さを身をもって知った。
そして、この経験をSNSに投稿することで、同じように一人でホテルに泊まる人や、旅行先で防犯に不安を抱える人に伝えたいと思った。
「お金をかけずに、自分の命を守る方法はある」――それを、私は証明したのだから。
あの深夜、グラス一つで危険を跳ね返した瞬間、私は自分の判断力と行動力に、自信と爽快感を覚えた。
この防犯術は、誰でも簡単に実行できる。
でも、効果は絶大だ。
これからも、私は小さなアイテムを使って自分を守りながら、安心して旅を楽しむ。
そして、万が一の時でも、笑いながら「やっぱり準備しててよかった」と思える自分でありたい。