あの日、熊本空港のANAカウンターで、私は本気で頭が真っ白になった。
天候理由でフライトがキャンセルになっただけなのに、「払戻しは羽田空港の施設利用料分、740円だけです」と言われた瞬間、血の気が引いた。
は?
740円?
93,260円のチケット代が、たった740円にしかならない?
その説明を聞きながら、私は手元の書類を握り締め、息を詰めた。
カウンターのスタッフは淡々としている。
笑顔もなし。謝罪もなし。
「規定ですので」
その一言で、胸の奥がもやもやと怒りで燃え上がる。
「詐欺かよ、これ!」
声には出さなかったけど、心の中で叫んでいた。
頭を冷やす間もなく、私は冷静に考えた。
天候理由で欠航したのは事実。
払戻しを拒否する根拠はあるのか?
いや、羽田空港で全額返金された例があるはずだ。
そうだ、ここで引き下がるわけにはいかない。
「確認ですが、全額返金はできませんか?」
思い切って口に出した。
スタッフは再度マニュアルを確認して、また淡々と繰り返す。
「施設利用料分のみです」
だめだ、これは通じない。
でも、諦めるわけにはいかない。
スマホを取り出し、羽田空港のカウンター連絡先を検索。
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