最初は、そこまで深刻に考えていなかった。
子供が「今日も足りなかった」と言っても、
たまたまその日だけ少なかったのかと思っていた。
でも、それが何日も続いた。
帰ってくるとすぐに何か食べたがる。
「全然足りなかった」
その言葉が毎日のように出てくるようになった。
さすがに気になって、給食の内容を確認した。
正直、驚いた。
ご飯もおかずも明らかに少ない。
これで足りる子もいるかもしれない。
でも、足りていない子がいるのも事実だった。
私は一度、学校に聞いた。
「給食の量、少なくないですか?」
先生は少し間を置いて、こう答えた。
「基準に沿って提供していますので…」
はっきりした答えではなかった。
そこで私はさらに聞いた。
「足りない場合、お弁当を持たせてもいいですか?」
するとすぐに返ってきた。
「それはできません」
……は?
足りているとは言わない。
でも補うこともできない。
その状況に納得できなかった。
私は一度考えた。
このまま何も言わずに終わらせていいのか。
でも、子供は毎日同じことを言っている。
「足りない」
そのままにしていい話じゃないと思った。
そこで、保護者のグループに共有した。
「給食の量、足りてますか?」
少し迷ったけど、正直に聞いた。
するとすぐに返信が来た。
「うちも足りないって言ってる」
「帰ってきてすぐ食べてる」
「同じこと思ってました」
一人じゃなかった。
同じことを感じている人が何人もいた。
その流れで、何人かで学校に意見を出すことになった。
今度は個人ではなく、複数の保護者として。
すると対応が変わった。
「状況を確認します」
今までと違う反応だった。
そして数日後——
子供が帰ってきて言った。
「今日、ちょっと多かった」
その一言で分かった。
その後も明らかに量は見直されていた。
先生からも一言あった。
「配膳について改善しました」
私はそれ以上何も言わなかった。
でも、それで十分だった。
一人で言っても変わらなかったことが、
声が増えた瞬間に動いた。
少なくとも——
我慢するしかない話じゃなかった。
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