最初に聞いたときは、少し不思議な暮らし方に思えました。
高齢者の自宅にある空き部屋。
そこに、部屋を探していた学生が住む。
家族でも親戚でもない二人が、同じ屋根の下で生活する。
けれど話を聞いていくと、ただ「家賃が安いから」だけではありませんでした。
そこには、今の日本らしい事情がありました。
家賃が上がり続ける中で、学生にとって住まい探しは簡単ではありません。
大学に通うためには部屋が必要。
でも、家賃を払うためにアルバイトを増やせば、今度は勉強する時間が削られていく。
「何のために大学に来たんだろう」
そう感じる学生がいても、不思議ではありません。
今回紹介されていた学生も、まさにその一人でした。
普通の賃貸を借りれば、毎月の家賃は大きな負担になります。
生活費、交通費、食費、学費。
そこに家賃が重なると、学生生活は思った以上に苦しくなる。
そんな中で選んだのが、高齢者の自宅にある空き部屋で暮らすという方法でした。
家賃の代わりに支払うのは、光熱費などを含めて月3万5000円ほど。
相場の家賃と比べれば、かなり負担は抑えられます。
学生にとっては、生活を守るための選択。
そして、自分が本当にやりたい勉強に時間を使うための選択でもありました。
一方で、部屋を提供する側の高齢者にも事情があります。
自宅に空き部屋はある。
けれど、一人で暮らしていると、ふとした瞬間に不安になることもある。
朝起きたとき、家の中が静かすぎる。
夜、物音がすると少し気になる。
体調が悪い日には、「誰かが近くにいてくれたら」と思うこともある。
家族と一緒に住むわけではない。
介護をしてもらうわけでもない。
それでも、同じ家の中に誰かがいるだけで、安心感はまったく違うのかもしれません。
玄関で「行ってきます」と声がして、
帰ってきたら「おかえり」と返せる。
たったそれだけのことでも、一人暮らしの寂しさは少し変わる。
この仕組みは、NPOが高齢者と学生をつなぎ、共同生活をサポートしているものだといいます。
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