姉から送られてきた写真を見た瞬間、私は言葉を失った。
マンション駐車場の真っ赤な消防設備。
そこに石でガリガリと傷が刻まれていた。
しかもかなり深い。
でも当の姉は、笑っていた。
「見てよこれw」
「うちの子、名前書いてたらしいw」
私は思わず言った。
「いや、笑い事じゃないでしょ……」
すると姉はワインを飲みながら、平然と答えた。
「子供なんだから好きにやらせればいいじゃん」
私は耳を疑った。
「いや、他人の物壊してるんだよ?」
すると姉は鼻で笑った。
「そんなの弁償すれば済む話でしょ?」
その言い方が、本当に嫌だった。
まるで、
“お金払える側は何してもいい”
みたいだった。
私は我慢できず言った。
「ちゃんと叱った?」
すると姉、露骨に不機嫌になった。
「は?」
空気が変わる。
「なんで怒る必要あるの?」
「子供の好奇心潰す方が可哀想じゃない?」
私は呆れて言った。
「好奇心と迷惑行為は別でしょ」
でも姉は全く聞いていなかった。
甥っ子の頭を撫でながら笑った。
「アンタは気にしすぎw」
「うちは別に払えるし」
「子供には好きなことさせたいの」
その瞬間、本気でゾッとした。
ああ、この人。
“責任を取れる=何してもいい”
って思ってる。
数日後。
管理会社から正式な見積書が届いた。
修理費――
6万6000円。
その瞬間。
姉の顔色が変わった。
「は!?!?!?」
「なんでこんな高いの!?」
さっきまで
“払えるし”
と言っていた人とは思えなかった。
しかもそこから急に態度が変わった。
「こんなのぼったくりでしょ!」
「どうせ管理会社の保険あるじゃん!」
「たかが傷で交換とか意味分かんない!!」
私は冷たく言った。
「でも、好きにやらせたいんでしょ?」
姉、黙る。
でもすぐ逆ギレした。
「アンタさっきから何なの!?」
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