娘が学童から帰ってきた時、
私はすぐ異変に気づいた。
ランドセルを下ろすなり、
娘が小さな声で言った。
「ママ、お茶変だった…」
その言い方が妙だった。
いつもなら、
「今日ね!」と元気に話し始める子なのに、
どこか怯えている。
私は嫌な予感がして、
娘の水筒を開けた。
次の瞬間、
全身が凍った。
中のお茶が、
真っ青だった。
しかも底には、
ドロッとした絵の具の塊まで沈んでいる。
「……え?」
頭が追いつかなかった。
娘は不安そうに言った。
「途中から変な味したけど、
喉乾いてたから飲んじゃった…」
私は一気に血の気が引いた。
「どれくらい飲んだの!?」
「ほとんど……」
その瞬間、
怒りより先に恐怖が来た。
もし、
絵の具じゃなかったら?
もし、
洗剤だったら?
薬品だったら?
私は急いで娘の口をゆすがせ、
病院へ向かった。
診察室で事情を説明すると、
医師の表情が変わった。
「異物混入ですね」
軽い口調ではなかった。
「成分が不明な以上、
様子見では済ませない方がいいです」
私はその言葉で、
逆に冷静になった。
――これは、
“いたずら”で終わらせちゃいけない。
病院を出た後、
私はそのまま学童へ向かった。
責任者に水筒を見せながら説明すると、
返ってきたのは、
「子どもの悪ふざけかもしれません」
だった。
その瞬間、
頭の中で何かが切れた。
「悪ふざけ?」
思わず声が低くなる。
「うちの娘、
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