荷物を取りにちょっと下へ降りただけだった。
ほんの数分。
それなのに駐車場に着いた瞬間、私はその場で固まった。
自分の車の助手席側の窓が、きれいに砕かれていたからだ。
最初は状況が飲み込めなかった。
街灯に照らされた車体、地面に散らばるガラス片、シートの上やドアの隙間にまで入り込んだ細かい破片。
何度見ても現実感がなくて、しばらくその場から動けなかった。
でも数秒後、じわじわ込み上げてきたのはショックより先に、怒りだった。
これは事故じゃない。
石が跳ねたとか、何かが当たったとか、そういう壊れ方じゃなかった。
明らかに、誰かが故意にやったものだった。
私は普段、なるべく人と揉めないようにしている。
仕事も普通、生活も普通。
面倒なことに首を突っ込む性格でもない。
だけど、ここ最近ずっと気になっていた連中がいた。
夜になると近所をバイクや車でうるさく走り回って、コンビニの前や住宅街の角で騒いでいる、半端な不良みたいな若い連中だ。
大声、空ぶかし、笑い声。
夜中でもおかまいなしで、何度も目が覚めたことがあった。
何回か我慢した。
でもある日、あまりにひどくて、私はつい「少し静かにしてくれませんか」と声をかけた。
喧嘩腰じゃなく、本当にそれだけだった。
なのに返ってきたのは謝罪でも苦笑いでもなく、露骨に睨みつけるような目だった。
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