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3日で崩壊。8,900円でTEMUから買ったナイキに「使用不当です」と言われた——その言い訳が命取りになるとは知らずに
2026/02/23

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履いて3日、地面に白い破片が散らばった。

最初は砂かと思った。けれど、足を止めて見下ろした瞬間、背筋が冷えた。崩れていたのは地面じゃない。私の靴底だった。

8,900円で買ったナイキ。
TEMUで見つけたとき、レビューは高評価ばかりだった。「本物と変わらない」「お得すぎる」——信じた。箱もそれらしかった。タグも付いていた。だから疑いもしなかった。

でも三日目で、粉になった。

帰宅して靴を裏返すと、指で押しただけでポロポロ崩れる。ゴムの弾力はなく、乾いたチョークのように砕ける。これが“使用不当”?

すぐに問い合わせた。

「使用不当の可能性がございます。」

は?

「お客様の保管環境に問題があった可能性もございます。」

三日だよ?玄関に置いてただけだけど。

さらに追い打ち。

「正規品ではない可能性もございます。」

一瞬、意味がわからなかった。

「返金対象外商品です。」

画面を見つめたまま、私は深く息を吸った。怒鳴るのは簡単。でもそれじゃ終わる。

私は書いた。

「正規品ではない可能性があるなら、御社は何を販売されたのですか?」

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既読。
数分沈黙。
テンプレートのような謝罪文。

つまり、こういうことだ。
本物かどうかは知らない。でも返品はできない。

笑える。

私は靴の写真を撮り、型番を拡大し、箱のロゴを比べた。そしてナイキ公式にメールを送った。画像、購入履歴、ショップ名、すべて添付。

翌日、返信が来た。

「当該商品は弊社製品ではありません。」

一文だった。短く、はっきりと。

偽物。

胸の奥が熱くなった。怒りというより、冷たい確信だった。やっぱり。

私はそのメールを保存し、TEMUのサポートに再送した。

「ナイキ公式より偽物と確認されました。商標侵害の疑いがあります。」

今度は返事が遅かった。

「確認いたします。」

その間に、私は消費生活センターに相談した。経緯、対話履歴、公式メール。すべて整理して提出。さらに商標侵害窓口にも通報。

三日後、変化が起きた。

商品ページが消えた。

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昨日まであったレビューも、写真も、すべて404。ショップを検索すると「現在利用できません」。

メッセージが届いた。

「全額返金させていただきます。」

クーポン付与の案内も添えられていた。

でもそれだけじゃなかった。数日後、プラットフォームから「偽ブランド対策強化のお知らせ」という告知が出た。監視体制を見直し、出品審査を厳格化する、と。

私は画面を閉じた。

最初に「使用不当」と言われたとき、ほんの少しだけ、自分を疑った。

もしかして私が悪い?保管が悪かった?踏み方が悪かった?

でも違った。

悪かったのは、粉になる商品を売り、責任を客に押し付ける構造だった。

数日後、さらに驚くことがあった。同じショップで買ったという人からメッセージが届いたのだ。「同じように崩れました」と。私が投稿した経緯を見て、通報したという。

一件じゃなかった。

私は怒鳴らなかった。感情的な投稿もしなかった。事実を並べ、公式の回答を添え、通報しただけだ。

それでも、結果は動いた。

8,900円は戻った。
ショップは凍結された。
プラットフォームは対策強化を宣言した。

最初に言われた言葉が頭をよぎる。

「使用不当です。」

違う。

不当だったのは、売り方だ。

崩れた靴底をゴミ袋に入れながら、私は思った。

粉になったのは靴底だけじゃない。

偽物を売った代償は、もっと重かった。

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