日差しが柔らかく差し込む朝。
旅館の廊下を歩きながら、今日の楽しみを考える。
温泉だ。
特に、丹頂の湯は評判がいい。
静かな山の中、天然温泉の香りが漂う。
フロントで鍵を受け取り、浴場への案内板を見る。
目に飛び込んできたのは、入浴時間の案内。
「男湯、女湯、清掃時間…」
一瞬、目が釘付けになる。
“あ?混浴タイムでもあるのか?”
心の中で期待と疑念が交錯する。
時間表をもう一度確認。
15:00~18:50 男湯
19:00~21:50 女湯
21:00~06:50 男湯
07:00~09:30 女湯
09:40~14:50 清掃時間
混浴は…ない?
時間が交錯しているところはあるが、男女別の表示しかない。
一瞬、期待が泡のように消える。
しかし、冷静になり、状況を整理する。
夜間の21:00~06:50は男湯。
翌朝の07:00~09:30は女湯。
時間制限がかなり複雑だ。
「計算がややこしい…」
頭の中でスケジュールを整理する。
私はマグカップ片手に、脱衣所の前で立ち止まる。
他の宿泊客も、時間表を見上げて首を傾げている。
小さなざわめきが湯気と混ざり、温泉場の空気に独特の緊張感を生む。
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