あの夜のことは、今でもはっきり覚えている。
金曜日の夜、いつも通りご飯の準備をして、片付けをして、
気づけば、また自分だけが動いていた。
旦那はソファーでスマホ。
長男は何も言わずに座ってるだけ。
手伝う気配もない。
それどころか、ちょっとしたことで文句を言ってくる。
その言い方が、完全に上からだった。
まるで、やってもらって当然みたいな態度。
その瞬間、頭の中で何かが切れた。
今まで積み重なっていたものが、一気に爆発した。
「じゃあ、もういいわ」
二人を見て、はっきり言った。
「そんなに偉そうに言うなら、自分で全部やれば?」
空気が一瞬止まった。
でも、私は止まらなかった。
「もう何もしないから。ご飯も弁当も、全部自分でやって」
言い切った。
旦那も長男も、一瞬黙ったけど、特に何も言わなかった。
そのまま、その日は終わった。
正直、言い過ぎたかなとも思った。
でも、もう戻れなかった。
そして翌朝。
私はいつも通り5時半に起きた。
でも、長男の弁当は作らなかった。
起こしもしない。
声もかけない。
完全に放置した。
すると——
しばらくして、長男が自分で起きてきた。
そして、キッチンに来て、こう言った。
「弁当……作ってください」
少し間があって、
「すみませんでした」
正直、驚いた。
あんな態度だったのに、謝るとは思ってなかった。
でも、そこで私は一つ思った。
やっと分かったんだな、と。
私は無言で、弁当を作った。
朝から唐揚げを揚げた。
でも、前とは気持ちが違った。
「やってあげてる」じゃなくて、
「分かった上でやってる」感じだった。
そのあと、私は双子を連れて家を出た。
いつもなら長男も学校まで送る。
でも、その日は何も言わず、そのまま出た。
振り返らなかった。
正直、どうしたかは知らない。
でも、それでいいと思った。
今まで、全部やりすぎてたんだと思う。
ご飯も、洗濯も、弁当も、送迎も、
全部「当たり前」にさせてしまっていた。
だから、ああいう態度になる。
気づくのが遅かったのかもしれない。
でも、今回ではっきり分かった。
やらなきゃ分からない。
言っても分からないなら、やらせるしかない。
長男はまだ17歳。
でも、だからこそ今気づかないと、このまま大人になる。
それだけは絶対にダメだと思った。
旦那も同じ。
長男が私にきつく言っているのを見て、笑っているような人だから。
あれを見た時点で、全部繋がった気がした。
真似してるんだな、と。
正直、一番腹が立ったのは長男。
でも、原因は旦那にもあると思っている。
このまま何も変えなかったら、
きっと一生このまま。
私はもう、それを続ける気はない。
母親だからって、全部我慢する必要はない。
やってもらって当然なんて、思わせたままにしてはいけない。
今回、はっきり線を引いた。
少しでも分かったなら、それでいい。
分からないなら——
その時は、本当に全部やめるだけ。
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