昼の駅は、妙に明るかった。
ホームの屋根越しに差し込む光が白くて、電車のボディに反射していた。
風は少しあって、でも寒いほどじゃない。
人の流れもそこそこある。
いつもの駅。
いつもの移動。
私はただ、いつものように電車に乗るつもりだった。
それだけだった。
何もドラマなんか求めていない。
スムーズに乗れて、座れなくても立てればいい。
ドアが開いて、人が乗って、人が降りる。
公共交通機関に求めているのは、その最低限の秩序だけだ。
なのに、その日は違った。
電車がホームに入ってきて、私は何気なくドアの位置を見た。
そして、思わず足を止めた。
は?
本当に、声に出る寸前だった。
ドアのところに、大きな荷物がどんと置かれていた。
いや、置かれていたなんて生ぬるい。
塞がれていた。
きれいに。
見事に。
人が通るための場所を、荷物が堂々と占拠していた。
段ボールみたいな大型の荷物。
幅もある。
高さもある。
しかも絶妙に邪魔な位置にある。
ドアの開口部のかなりの部分を食っている。
私は一瞬、目を疑った。
え、なにこれ。
配送中?
引っ越し便?
この車両、今日から貨物扱いになった?
でも違う。
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