朝、郵便受けを覗いて思わず固まった。
「え?」
手に持った紙はガス検針・請求書。
数字が目に入った瞬間、体が硬直した。
「五百七十二万四千五百円…?」
頭の中で何度も読み返す。
読み間違えかと思い、再度数字を確認。
いや、間違いじゃない。
前回の使用量は1.5立方メートル。
今回、9998.5立方メートル。
計算しても無理。常識ではあり得ない。
思わず声が出た。
「ふざけんな…これ、どうなってるんだ…!」
振り返ると、壁の時計が冷たく時間を刻む。
頭の中で次々とシナリオが浮かぶ。
もしかして、メーターの計測ミス?
いや、あり得るけど、でも五百万円超えは…
請求書を握りしめた手が震える。
考えれば考えるほど、怒りと焦りが増す。
この金額、普通の家庭の年間ガス代じゃない。
いや、数世帯分でも足りない。
一体、誰がこんなミスを犯すのか。
「人間のやることじゃない…」
苛立ちが膨らみ、全身に熱が回る。
思わずスマホを取り出す。
ネットで「ガス 請求 異常」と検索する。
似たような事例が見つかり、やはりメーター異常や検針ミスの可能性があると分かる。
しかし、安心はできない。
この紙が現実である限り、支払い義務が発生する。
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