うちの住宅区画の入口に、白地に黒字でデカく書いてある。
「無断駐車禁止/発見時は措置します/費用は所有者負担」
看板って、普通は“読んで終わり”のはずなのに、あの人にはただの飾りらしい。
そう、無断駐車が屡次発生してた。しかも同じ車。
最初は「ちょっとだけ」って言い訳。
次は「すぐ戻る」。
その“すぐ”が一晩になって、結局こちらが困る。連絡先?置かない。電話?出ない。
…もうテンプレみたいな常習犯。
私が限界に来たのは、仕事終わりに母の薬を急いで届けたい日に、自分の車位に知らん車がドーンと鎮座してたから。
疲れてる体で遠くの臨停に停めて小走り。帰ってきた頃には、怒りより先に虚しさが来た。
「なんで他人の都合で私が走ってんだろ」って。
管理室に行くと、管理员の王さんが私の顔を見て一発で察した。
「……また、あの車?」
机の上に出された記録には、同じナンバーが何度も。打刻みたいに並んでた。
王さんは静かに言った。
「貼り紙も注意もやった。効かない。今日は“手順通り”いく」
出てきたのは、赤黒の警告紙、取証の写真、連絡先と解除案内。
そして、チェーンとロック。
私は一瞬ひるんだ。でも、こうでもしないと止まらないのも分かってた。
ルールを読まない人には、ルールを“見せる”しかない。
現場へ。黒い箱型車が私の区画に堂々と停まってる。看板の真横で。
王さんは淡々と撮影。ナンバー、区画番号、全景、時間。証拠を固める。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください