「これ、どうしてこんなことになったんだ…?」
あれは、誰にでも起こりうる日常の小さなトラブルの一つだった。でも、その時の俺は、あまりにも“冷静”さを欠いていた。新幹線に乗るため、事前に予約した荷物置きスペースを見て、愕然とした。なんと、俺がしっかり予約したスペースに、見知らぬスーツケースが4つもドンと置かれているではないか!
その瞬間、僕の心に沸き上がったのは、怒り、焦り、そして少しの恐怖。だって、これじゃ荷物が置けないじゃないか!急いでいるのに、こんなことで時間を無駄にしてどうするんだと、頭の中が真っ白になった。しかも、周りの人たちは誰も気にしてない様子だし、完全に俺だけが「おかしい」と思ってるみたいな状態。
「おい!これ、誰のだよ!」
怒りをぶつけるように叫んだが、誰も反応しない。もちろん、周りの人たちは知らん顔だ。なんでこんなことに…?その場に立ち尽くしていたけど、次第に、俺の心の中で「これって許せない!」という感情が膨らんでいった。
「もう、仕方ない!誰も反応しないなら、俺がなんとかするしかない!」
そして、次に出た行動は、予想外に大胆だった。はい、スーツケースを一つ一つ、無理やりホームにおろし始めたのだ。いや、正直、この時の俺、かなりテンション上がってたんだよね。「こうやって問題を解決するのが正義だ!」と心の中でヒーロー気分。
「これで解決だ!」と、少し満足感を感じたその瞬間、車掌さんと駅員さんが慌ててやって来た。顔色を変えた二人の姿を見て、ちょっとビビった。何事かと思ったら、どうやらそのスーツケースの持ち主が外国の旅行者で、言葉が通じていない様子だった。
そこで、俺はようやく冷静になった。ああ、まずい、やっちゃったよ、俺。冷静に考えれば、こんなことをする前に、駅員さんに相談して対応をお願いするべきだったんだよ。自分で解決しようとした結果、結局、他の人に迷惑をかけてしまった…。
俺、どんだけテンパってたんだろう…。冷静になって考えてみたら、なんか自分がどれだけ無駄なことしてたかを痛感した。でも、実はここから学びがあったんだ。
駅員さんが外国の観光客に親切に対応している様子を見て、「ああ、こうやってちゃんと事を進めていくんだな」としみじみ思った。逆に言うと、俺が騒いでいたから、余計な問題を起こして、駅員さんや旅行者に余計な手間をかけさせたんだよな。自分の行動に反省しきりだった。
そこで、俺はその外国の旅行者に向かって軽く手を振りながら、「すみませんでした、すごく焦っちゃって」と謝ることにした。すると、その旅行者もニッコリ笑って、「気にしないで、わかるよ!」と答えてくれた。
あぁ、なんか一気にホッとした。自分の中で、少しだけ心が軽くなった瞬間だった。
そして、その後、駅員さんにも感謝の気持ちを伝えた。「本当にありがとうございます。あの時、僕が余計なことをしちゃって、迷惑かけたかもしれません」と頭を下げた。駅員さんは、「いえいえ、大丈夫ですよ。お客様が心配していただいてたのは良いことですから」と優しく答えてくれた。その言葉に、少し救われた気がした。
結局、俺の「正義感」と「焦り」が大暴走した結果、無駄に周囲に迷惑をかけてしまったけれど、逆にその後の対応で学んだことが多かった。やっぱり、冷静に物事を進めることが一番大事だなと。
でも、俺がやったことは決して無駄ではなかった。あの時、少なくとも自分がいかに不安に駆られていたか、そして冷静に対処することがいかに重要かを痛感できたから。それに、もしあのまま放置していたら、もっと大きな問題になっていたかもしれないから、あれで良かったんだろうな。まぁ、少しは自分を褒めてあげてもいいかな。
それにしても、あの時の自分、ほんと恥ずかしかったけど、あれが俺の成長への第一歩だと信じてる。
次は、冷静に、そしてもっと賢く対応できるように…と心に誓ったのは言うまでもない。