女トイレのドアに、突然ピンクの貼り紙が増えた。
「男性の利用は禁止。違反は通報します」
この一文、たぶん誰かが“嫌な思い”をしたから貼ったんだろうなって、俺は一瞬で察した。常連のコンビニだ。店長も店員もいい人で、俺も仕事帰りに寄る。だからこそ、こういう貼り紙が増える時って、大体ろくな理由じゃない。
で、翌日。
貼り紙はビリビリに破かれて床に散ってた。さらに最悪だったのが、女トイレの鍵穴にガムが突っ込まれてたこと。誰かが意図的に、使えないようにしてる。
ここで「あ〜子どものイタズラかな」で終わるなら、まだ平和だった。
その日から、妙なことが続いた。
・貼り紙は貼り直すたび剥がされる
・女トイレのドアノブに、毎回新しい指の油
・ゴミ箱の袋が、一回抜かれて戻されたみたいな跡
・中の消臭スプレーだけ、なぜか位置が変わる
…これ、やってるのは“イタズラ”じゃない。
挑発だ。
「俺は入れるぞ」「止められるか?」って試してる。
店員さんも疲れてきててさ。「またです…」って顔が死んでる。店長も「警察呼ぶほどでも…」みたいな、あの“めんどくさい空気”を飲み込みそうになってた。
だから俺、言った。
「修理して貼り直して、終わりにしたらダメです。
直すたび、相手が気持ちよくなるだけです」
怒鳴りたい気持ちはあった。けどここは、殴るじゃなくて勝つ方法を取る。
俺が提案したのは、超シンプル。
① 女トイレは“鍵制”にする(レジで貸出)
② 鍵の受け渡しは“記録”する(時間だけでも)
③ 巡回のタイミングを決める(15分に一回)
④ 合言葉を作る(言ったら即、裏口ロック+通報)
ポイントは「店員の勇気」に頼らないこと。
ルールを“店の仕様”に落とし込む。そうすると、店員が一人で戦わなくていい。
店長は渋った。「女性客が面倒に思うかも…」って。
俺は一言だけ返した。
「面倒と安全、どっちが重いですか。
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