朝、通勤電車に乗り込んだ時のこと。杖をついて立っている私の目の前に座っていた男性が、信じられない行動をしていた。おそらく30代のその男性、イヤホンもせずに、スマホのニュースをクソデカ音量で流しながら、荷物を座席に広げて無神経に座っている。周囲の人々はその音に困り顔をしていたけど、誰も注意しようとはしなかった。
私はその場にいた女性が、ついに我慢できずに彼に声をかけるのを見た。「すみません、音も席もマナー違反ですし、目の前に足の不自由な方もいらっしゃいますよ?」その言葉に男性は顔を上げ、「ガキが杖ついてるだけで代わってもらえると思うな」と、冷ややかな声で返した。
その瞬間、私は内心で怒りが爆発しそうになった。私も手術後で立っているのがやっとだったが、目の前の男性は、そんな私たちの事情も、周りのマナーも全く気にせず、自分の世界に浸っていた。怒りを抑えきれず、私はその男性に向かって歩み寄った。
「あなた、ちょっと考えてみなさいよ。」私は冷静に言った。「ここは優先座席なの。杖をついて立っている私が、あなたのせいでどれだけ不快な思いをしていると思う?音量も荷物も、公共の場では気を使うべきでしょ。
」男性は一瞬びっくりしたような顔をしたが、すぐに「うるさいな、黙れ」と言って視線を逸らした。
私はその反応にさらに腹が立ち、無言でその男性の荷物を座席から取り除き、自分の足元に置いた。続けて、「ここを占領するのはあなたの権利じゃない。公共のマナーを守れ。」と、冷静に言い放った。
その時、近くに立っていた別の男性が、私に向かって笑顔で話しかけてきた。「すみません、立ちっぱなしで辛いですよね。座ってください。」その男性は、きちんと優先席を私に譲ってくれた。私は感謝の気持ちを伝え、その男性に座席を譲ってくれたお礼を言いながら、今度はその男性が立ち上がって私に席を譲ったことをきっかけに、その場の空気が変わったのを感じた。
他の乗客たちも、ちらちらと私とその男性のやりとりを見ていたが、その男性が席を譲ったことで、みんなの視線が一気にその男性に集まり、彼は急に恥ずかしくなったのか、顔を真っ赤にして黙って座席から立ち上がった。そして、駅に着くと、彼はそそくさと降りていった。
その後、私はその出来事をSNSに投稿した。
もちろん、顔は晒さなかったけど、あの男の行動について詳細に書き、社会でマナーを守る大切さについて考えさせられたことを共有した。そして、その投稿は瞬く間に拡散され、多くの人々が私に共感し、その男の行動を批判する声が上がった。
結局、その男性がどんな反応をしたかは分からなかったけど、私にとって大事なのは、あの不快な行動に立ち向かうことができたことだ。そして、私はその後、他の乗客たちの目を気にすることなく、堂々とした気持ちで通勤を続けることができた。
この出来事を通して、私はひとつのことを強く感じた。無礼で自己中心的な人間がどこにでもいるけれど、私たちがその行動に対して声を上げることで、社会全体が少しずつ変わっていくのだと。そして、正しいことをしている人たちは決して一人ではないということ。これからも、こんな理不尽なことには絶対に屈しないと、心に誓った。