レジに商品を置いた瞬間、表示が「9,592円」って出た。
……え?さっきニトリの売り場では「4,796円」って書いてあったよね?
私は一呼吸おいて、笑顔のまま言った。
「すみません、こちら売り場では4,796円と表示されていますが、レジだと9,592円になっています。確認をお願いできますか。」
返ってきたのは、まさかの一言。
「レジは間違えません。」
この瞬間、頭の中で小さく“カチン”と音がした。でも、ここで声を荒げたら負ける。日本のこういう場面、感情で押すと一気に“面倒なお客”扱いされるの、知ってる。
だから私は、淡々と次のカードを切った。
「では、売り場表示を一緒に確認していただけますか。念のため、表示もレジ画面も写真で記録しておきますね。」
スマホを出して、売り場の値札(4,796円)、商品バーコード、レジ画面(9,592円)を順番に撮影。店員さんの表情が一瞬だけ固まった。
しばらくして売り場担当の方が来たので、一緒に棚へ。
やっぱり、値札は4,796円。
ここで普通なら「すみません!」が出ると思うじゃない?
でも担当者は、こう言った。
「あ、こっち、9,592円の在庫をここに置いてるんで。この商品は9,592円で間違いないです。」
……いや、だったら4,796円の札を外すべきでは?
心の中でツッコミながら、私は“お願い”の形を崩さずに言った。
「承知しました。では、こちらは“表示と実際の金額が一致していない”状態ということですね。責任者の方に確認いただけますか。店長さん、いらっしゃいます?」
ここで一気に空気が変わった。
“責任者”ってワード、効く。日本の現場は結局、権限のある人を呼ばないと動かないことが多い。
店長さんが来て、私のスマホの写真を見て、短く言った。
「表示の確認をします。少々お待ちください。」
数分後。
「お客様、失礼いたしました。
こちら、売り場の表示が誤っておりました。今の棚はすぐ修正します。今回は…」
私はすかさず、こちらの希望を“攻撃”じゃなく“要望”として提示。
「ありがとうございます。私としては、①その場での説明、②値札の是正、③今後同じことが起きない対策、この3点が分かれば安心です。あと、可能でしたら本社の“お客様相談室”にも状況を共有したいので、対応窓口を教えてください。」
店長さん、深く頭を下げた。
「当然です。こちらの不手際です。申し訳ございませんでした。
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