中1の息子が、3年生にいきなり回し蹴りされた。
渡り廊下で呼び止められ、理由もなく横から蹴られたという。
帰宅した息子の耳は、紫色に腫れ上がっていた。
外側が赤く膨れ、触れなくても熱を持っているのが分かる。
私はすぐ病院へ連れて行った。
医師ははっきり言った。
「外傷性の打撲です。強い衝撃を受けています。」
その言葉を聞いた瞬間、迷いは消えた。
学校には連絡しない。
私はその場で警察に電話した。
状況を説明し、相談をした。
折り返し連絡が来た。
実況見分を行う流れになった。
その間にも、学校から電話が鳴る。
「まずは学校で話を…」
私は言った。
「もう警察に連絡しました。」
沈黙。
少しして、声が変わる。
「警察はやめていただけませんか。大きくなると…」
大きくなると困るのは、誰だ。
私はもう一度、警察に電話した。
被害届の意思を明確に伝えた。
実況見分の日程を確認した。
今度は校長から直接電話が来た。
「内々で処理できればと…」
内々で?
暴力を?
さらに相手の親から連絡。
「子ども同士のちょっとした打ち合いで…」
打ち合い?
腫れ上がった耳を見ても、それを言うのか。
そして決定打。
「受験生なんです。将来があります。」
私ははっきり言った。
「受験生だから許せ?冗談じゃない。」
将来が大事なら、最初から人を蹴るな。
暴力を軽くするな。
その場で、もう一度警察に電話した。
「被害届を正式に出します。」
今度は本気だと伝わったのか、
相手の親の声が揺れた。
「待ってください、謝罪させます。今すぐ伺います。」
教師も言った。
「今回は穏便に…息子さんも許してあげられませんか?」
私は息子を見た。
「どうする?」
息子はまっすぐ言った。
「許さない。」
私は頷いた。
「分かりました。」
電話を切り、警察に正式に手続きを依頼した。
後日、前科がついた。
軽傷だったから大きな処分ではなかった。
でも、記録は残った。
学校の態度は一変した。
あの日、私は逃げなかった。
いじめじゃない。
傷害事件だ。
引用元:,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]