今日もいつも通り朝の通勤前、コンビニでさっとコーヒーを買って出社しようと思った。ファミマの前に立ち、スマホを取り出してアイスコーヒーをピッとスキャン。正直、こうしてキャッシュレスでさっと買えるのは便利でありがたい――そう思った瞬間、画面に映った金額を見て思わず目を見開いた。
「え……これ、何でこんなに高いんや…?」
一杯260円のアイスコーヒーのはずが、なぜか支払金額は倍以上。しかも、画面の明細をよく見ると、どうやら前の人が支払わなかった分まで請求されているらしい。
思わずレジの店員を見ると、向こうもこちらを疑うような目でじっと見ている。
「いや、ちょっと待ってください!これは僕の買ったものじゃないです!」
でも、店員は小さなため息と冷たい目線だけで、こちらの言い分を聞く気配はない。心の中で怒りが爆発しそうになる。朝からこの理不尽、絶対に許せない。
俺は一歩前に出て、スマホの画面を店員に見せながら説明する。「前の客が支払わなかったコーヒー代まで計算されてます。確認してもらえませんか?」
店内は一瞬静まり返る。
後ろにはまだ朝の通勤客が並んでいるが、そんなことはどうでもいい。俺は自分の正当性を証明するために、声を強めるしかなかった。
「ここに明細もあります、支払履歴もあります!」
店員は一瞬フリーズしたように画面を覗き込む。だが、まだ渋い顔をしている。「……本当ですか?」
「本当です!僕はこれしか買ってません!」
俺はさらに冷静に、しかし強く主張する。前の顧客の支払い漏れが原因だと説明し、返金を要求する。心臓はバクバクするが、ここで引いたら理不尽に負けるだけだ。
しばらくの間、店員は機械を操作しながら確認している。俺の心の中は、怒りと緊張で火花が散っているようだった。すると、店員がようやく顔を上げて言った。
「……すみません、現金で返金いたします」
言葉を聞いた瞬間、俺は思わずガッツポーズ。心の中で「やっと勝った!」と叫ぶ。店員は小さく頭を下げ、俺の手元に正しい金額の現金を戻してきた。
「ありがとうございます!」
怒りは一瞬で爽快感に変わる。自分の正当性を守り抜き、理不尽に負けなかったという満足感が胸に広がった。やっと自分のコーヒーを手に、心置きなく歩き出す。
外の朝の光は眩しく、街の雑音さえも今日は味方に感じる。理不尽な請求に立ち向かい、証拠をもって反撃した自分を、誰よりも誇らしく思った。
そして、手にしたアイスコーヒーを一口飲むと、冷たさとともに心の中のモヤモヤがすっと消えていった。朝の怒りも一瞬で消え去り、勝利の余韻だけが残る。
今日の俺は、ただのコンビニ客じゃない。理不尽に立ち向かった小さな英雄だ――そう思いながら、俺は満足そうに店を後にした。