最初は、
本当に助かったと思った。
山道だった。
周囲に店もない。
車通りも少ない。
急にハンドルがブレて、
慌てて路肩に止めた時、
正直かなり焦っていた。
「タイヤかな……?」
外へ出て確認しても、
暗くてよく分からない。
どうしよう。
JAFを呼ぶべきか。
でも場所説明も難しそうだし、
時間もかかるかもしれない。
そう迷っていた時だった。
「大丈夫ですか?」
突然、
後ろから男性に声をかけられた。
振り返ると、
作業着っぽい服を着た男が立っていた。
「この辺、危ないんで見ますよ」
その時は、
本当に安心した。
“助かった”
そう思った。
でも今振り返ると、
最初から違和感だらけだった。
まず、
来るのが早すぎた。
車を止めて、
まだ数十秒くらい。
なのに、
まるで待っていたみたいなタイミングで現れた。
しかも男は、
タイヤを軽く見ただけで言った。
「これはもう交換ですね」
——早くない?
普通、
もっと確認しない?
空気漏れなのか、
パンクなのか、
修理可能なのか。
そういう説明もない。
なのに、
最初から“交換前提”。
さらに気になったのが、
お金の話だった。
「だいたいこのくらいですね〜」
そんな曖昧な言い方ばかり。
「具体的にいくらですか?」
と聞いても、
「まあ、状況次第なんで」
とはぐらかす。
そのくせ、
妙に急かしてくる。
「ここ危ないですよ」
「早くやった方がいい」
「このままじゃ走れません」
不安を煽るような言葉ばかり。
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