小野田経済安全保障担当相が閣議に5分遅刻し、「申し訳ない」と陳謝したというニュースが話題になっている。報道によれば、小野田氏は「本日の閣議に5分間遅刻をした」と説明。その理由について、「高速道路に乗っていたが、事故が発生したため、全く進まなくなってしまった」と述べたという。さらに、普段から「15分か20分前ぐらいには入るようにしていた」とした上で、「もっと危機管理をしていきたい。申し訳ない」と頭を下げた。
ただ、この一件について世間の多くの人が感じたのは、おそらく「いや、それはさすがに責められないでしょ」という素朴な感想ではないだろうか。もちろん閣僚という立場上、時間厳守が求められるのは当然だし、本人が責任を感じて謝罪する姿勢も理解できる。だが、高速道路上で事故渋滞に巻き込まれ、物理的に車が動かない状況になったのであれば、それはもはや個人の注意や努力だけでどうにかできる範囲を超えている。
しかも、本人の説明によると、普段から15分から20分前には到着するよう心がけていたという。
これはむしろ相当きちんとしている部類だろう。日常生活でも、約束の時間より20分前に現地入りする人はそう多くない。ましてや公務で多忙を極める閣僚であれば、移動ルートや警備、スケジュールの都合などもあり、一般人の感覚以上に時間管理には気を遣っているはずだ。そう考えると、今回の5分遅刻をもって「危機管理が甘い」とまで言うのは、少し厳しすぎるようにも思える。
むしろ注目したいのは、こうしたケースにおける“仕組みとしての危機管理”ではないだろうか。本人がどれだけ気をつけていても、道路交通という外部要因には限界がある。事故、渋滞、通行止め、天候不良など、予測しにくいトラブルはいくらでも起こり得る。だからこそ、重要ポストにある閣僚の移動手段や、移動中に最低限の業務継続ができる環境整備について、もう少し柔軟に考えてもいいのではないかという声が出るのも自然だ。
例えば、「最悪こういう場合は、公用車をアルファードのような広い車種にして、後部座席でZoom会議できるようにすればいいのでは」という発想は、半分冗談のようでいて、実はかなり現代的な提案でもある。
最近は企業の役員や自治体の首長などでも、移動中にオンライン会議へ参加したり、資料確認をしたりするケースは珍しくない。通信環境やセキュリティの問題はもちろんクリアする必要があるが、完全に不可能な話でもないだろう。
特に経済安全保障のように、時々刻々と状況が変化し、関係各所との連携が重要になる分野では、「時間通りに物理的に到着すること」だけでなく、「移動中でも一定の意思決定や情報共有ができること」が大事になってくる。そう考えると、車内を簡易オフィス化する、複数の代替ルートをリアルタイムで判断できる体制を整える、あるいは緊急時にはオンラインで一時的に参加できる仕組みを制度的に整備するなど、政治の現場にもアップデートの余地はありそうだ。
とはいえ、今回の件で一番印象的なのは、小野田氏が言い訳に終始せず、きちんと謝ったことかもしれない。本来なら「事故渋滞だったので不可抗力です」で済ませてもおかしくない場面で、「もっと危機管理していきたい」と自らを律する言葉を口にした。その真面目さゆえに、かえって「いや、そこまで自分を責めなくていいよ」と感じた人が多かったのだろう。
政治家の失言や不祥事には厳しい目が向けられる時代だが、今回のようなケースまで過剰に糾弾する空気になってしまうと、社会全体が少し息苦しくなる。事故渋滞に巻き込まれることは誰にでもあるし、どれだけ準備しても避けられないことはある。だからこそ、必要なのは犯人探しではなく、「どうすれば次に同じ状況でも業務への影響を最小限にできるか」という建設的な議論だろう。
5分の遅刻を真摯に詫びる姿勢は立派だが、見る側としてはやはり一言言いたくなる。「そこは誰も責めないでしょ」と。むしろ今後は、公用車の中でも仕事が回る仕組みや、非常時のオンライン参加体制など、令和らしい危機管理のあり方を考えていくきっかけにした方が、ずっと前向きなのではないだろうか。
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